SSブログ

人こそ「宝物」だ~2023紅白

 謹賀新年。

 今年は1月1日に能登で大地震が発生し、明けましておめでとうとも言い難い、年明けになりました。
 被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。
 
 また、東日本大震災のときに私も色々思いましたが、直接の被害に遭っていなくても、心に影響を受ける人が多くいます。
 大変な思いをしている方がおられるのに、普通に暮らしていることに、罪の意識を持つ人もいます。
 でも!
 直接現地に行ってボランティア活動をする等でなくても、世界は繋がっているので、自分のいる場所で普段通りの役割を果たすことは世の中全体の余力を生み、被災された方への支援、復興支援になります。
 そう思って私も毎日を生きていきたい、という心境です。
 
 さて、毎年書いている紅白歌合戦の感想ですが、私の印象に残ったのは、Adoさんでした。

 年末は歌番組が多く、いくつかAdoさんの出演は見ましたが、紅白はまた格別だったように思います。

 MISIAさんはいつも感動させられる(今回もそうだった!)のですが、まだ世代も近く、「馴染みある感じの凄い人」という存在に思っています。

 一方で、Adoさんはまた違う。
 上手なのも間違いないですが、とにかく「超絶」「別次元」という感じがします。
 野球のピッチャーにたとえると、175㎞くらいのストレートと、8種類くらいのキレキレの変化球を投げる、人間離れした存在に思えます。 
 しかし、AIでもなんでもなく、まごうことなく「人間」であって、テレビに映る影や声から感じるものも、「ひとりの人間」ということを強く感じさせられます。
 ここまでパフォーマンスを高めるというのも、並大抵ではなく、また、恐らく、本人も身を削るような思いなのではないか、と思え、「宝物」、とにかく、大切に大切にしたい「宝物」という感じがしました。

 一言で言うと、才あふれる若い人を見る48歳の思い、ということです。
 「私も負けんように頑張ろう」みたいな感想よりも、「とにかくこの才を大切に」また「芸もともかく、この人がとにかく幸せでありますように」という思いを抱きました。

 音楽の世界では、ボーカロイドや、歌唱動画などから世に出ることが可能になったことから、沢山の才能が花開いて、「異次元」の世界、ワクワクする世界が到来しています。
 日本人の持つ「強み」も活きてきて、ワールドワイドに活躍できる時代、喜ばしいことです。

 そのことからすれば、たとえば、政治、経済、社会活動であっても、日本から、アーティストでいえばAdoさんやYOASOBIのような存在が出てきても不思議ではないはず。
 そういう「才」が芽吹く条件は、やはり、「自由」だろうと思います。
 政治もビジネスも「自由」やん、といっても、本当の意味での「自由」、「才」が芽吹き、開花するのが一切妨げられないといえるほどの「自由」が日本にあるかどうか、だと思います。
 この場合の「自由」というのは、自然状態で放っておくということではなく、その実現には、力を持っている者がまだ力を持たない者を押さえつけることなどが起こらなくなるようにするような環境整備も必要なことです(その意味では「公正なルール」が、真の意味での「自由」の前提となります)。

 昨年の紅白は低視聴率で、NHKが掲げたテーマ「ボーダレス」がいまいちだった、という評もありますが、「才」が芽吹く社会という方向性からは、私は、このテーマは間違っていないと思います。

 もちろん自分もしっかり頑張ろう、と思いますが、「我が我が」というだけではなく、自分も、他の人も一番「活きる」あり方を考えていきたい、と思った年末年始でした。

 本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

 
nice!(3)  コメント(0) 

2月18日 シンポジウム「成年後見だけじゃない!~くらしとお金を守る色々な方法」

私が代表幹事を務める神戸シルバー研究会の主催で、シンポジウムを開催します。

 会場参加・オンライン参加いずれも無料です。



 高齢者・障害者などの財産管理について、家庭裁判所が後見人を選任する「法定後見」があります。

 それだけでなく、より本人や家族の自由な意思を反映しやすい「任意後見」、「民事信託(家族信託)」という制度もあります。

 任意後見については、当ブログでも過去に解説しました。

https://h-m-d.blog.ss-blog.jp/2019-07-01 「任意後見」~自分で「後見人」を選ぶ制度

https://h-m-d.blog.ss-blog.jp/2013-04-18 「任意後見制度」ってご存じですか?



 これらの選択肢を踏まえて、支援が必要な方の実情や希望にあわせて、もっともよい方法を考えていくことが重要です。



 それぞれの制度の解説とともに、パネルディスカッションで事例を豊富にご紹介する予定です。



 興味関心のおありの方は是非ご参加ください。

 下にリンクを掲載した神戸市社会福祉協議会の案内では、申し込み期限 1月31日と記載されていますが、現在も電話・FAXで申し込みいただければ受付可能とのことです。



【日 時】令和5年2月18日(土) 13時00分~16時00分(開場12時30分)



【会 場】こうべ市民福祉交流センター2階201教室(神戸市中央区磯上通3丁目1番32号)



【対 象】当事者・ご家族、支援者などテーマに関心のある方

(①会場参加:定員100名 ②オンライン参加(ライブ配信):定員なし)



【参加費】無料



【主 催】神戸シルバー法律研究会・第三者後見ネットワーク連絡会・                             社会福祉法人 神戸市社会福祉協議会・神戸市



【受付期限】令和5年1月31日(火)



【申 込】 こちらからお願いします→神戸市社会福祉協議会HP



【お問合せ先】神戸市社会福祉協議会 権利擁護支援部

(電話)078-271-5358


nice!(3)  コメント(0) 

5/13「交通事故・労働災害による重度障害者の人生の回復に向けて」

 私の加入している神戸リカバリー研究会がシンポジウムを開催します。
 
 この研究会は,交通事故などで重度障害(高次脳機能障害,頸髄損傷など)を負った方がどうやって人生のリカバリーをしていくかについて,当事者と各種専門家(弁護士など法律職,医師,看護師,理学療法士,作業療法士,医療ソーシャルワーカー,研究者など)が共同して研究する会です。
 
 各専門家がばらばらに動くのではなくて,今より滑らかに繋がって当事者の方の支援ができるように,というコンセプトで動いています。

 関心のある方は,下記案内の連絡先に申込の上,ご参加頂ければ幸いです。

 神戸シーサイド法律事務所                             弁護士 村上英樹


シンポジウム チラシ 最終_ページ_1.jpgシンポジウム チラシ 最終_ページ_2.jpg

RadiCro 第5回 

 昨秋から月1でやっているインターネットラジオ番組も第5回。

 こちらから ↓
 http://www.kobeseaside-lawoffice.com/radio

 今回は、

・2:50ころ~ ニュースのツボ「民泊について」
・19:40ころ~ 法律相談「高齢者の投資トラブル」

です。
  
 前半は,「民泊」。
 外国人観光客の増加で京阪神でも「宿が足りない」ときが出てきていますね。
 とはいえ,普通の民家で「宿屋」の営業をすることには,ご近所さん含め色々心配も…
 ということで,「民泊」の発展のためには,適正なルール作りが必要というお話。

 後半は,「高齢者の投資被害」。
 これは,私が長年取り組んできた「オハコ」の問題。
 先物取引,FX取引もありますし,証券会社との取引でも違法な営業の例があります。
 「取引の損は自己責任」と思ってしまいがちですが,高齢者に無理に危険な商品を勧めたりした場合は「業者の責任」。
 泣き寝入りせずに業者の違法行為を訴える(損害賠償を求めて裁判をする)ことが可能な場合もあります。 


   神戸シーサイド法律事務所                             弁護士 村上英樹


RadiCro 第4回 

 インターネットラジオ番組の第4回バックナンバーを事務所HPにアップしています。

 こちらから ↓
 http://www.kobeseaside-lawoffice.com/radio

 今回は、「ハイテク」(ハイテクという言葉自体がちょっと古い!?)特集です。

・3:00ころ~ ニュースのツボ「AI ~人工知能について~」
・20:30ころ~ 法律相談「インターネット上に良くない口コミを書かれた時の対処法」
  
 前半は、AIの実用化がドンドン進んでいく話、そして、そういう時代に私たちの「仕事」がなくなるんじゃないか?という話などをしています。
 
 AI時代にも、やっぱり「人の仕事」が大切なのですよ、で、「守備範囲」がこんな風に変化するでしょう、という話になっています。
 
 後半は、ネット上の誹謗中傷についての話。
 以前、「書評日記」でも書きました。  http://h-m-d.blog.so-net.ne.jp/2016-12-12-1
 今では誰でも知っておきたい法律知識の一つですね。
 
 ラジオですのでかけっぱなしで聴けますので、よろしければ、電車移動のお供、作業中のお供にでもどうぞ。

   神戸シーサイド法律事務所                             弁護士 村上英樹


RadiCro 第3回 

 私が担当するインターネットラジオ番組(月1)の第3回(1月号)が放送ずみで、バックナンバーも事務所HPにアップされています。
※ ツマミで「3分」あたりにあわせてから聴いて頂くのがオススメです(すぐに内容を聴くことが出来ます)。

 http://www.kobeseaside-lawoffice.com/radio

 1月といえば成人式!ということで若者に関するテーマをとりあげました。

・3:00ころ~ ニュースのツボ 「18歳選挙権」
・19:00ころ~ 法律相談 「アルバイトを辞めさせてもらえない ~ブラックバイト問題~」

 毎回ですが、番組作りをするための準備(ニュースや、話題に関する法令調査など)も勉強になっています。

  神戸シーサイド法律事務所                             弁護士 村上英樹


RadiCro番組 第2回

 先月から始めたネットラジオ番組第2回の放送バックナンバーが出来ています。
 聴いて頂ける方は、イントロが結構長いので、ツマミで「3分」あたりに動かして聴いてもらうとすぐに内容に入れます(オススメ)。

バックナンバーのページ
http://www.kobeseaside-lawoffice.com/radio
・3:00ころ~ ニュースのツボ 「賛否両論!カジノ法案」
・17:00ころ~ 法律相談 「おばあちゃんの定期預金が引き出せない ~成年後見制度」

 今回からは、アシスタントを「やい姉」さんという女性が務めて下さっています。
 とても、優しい語り口で番組を聴きやすく整えていただいています。

 前回から相手をして下さっている「ジャッキー」さんも交えて3人でトークしたのが前半部分の「カジノ法案」について。
 成立したばかりの「カジノ法案」について、賛否両論、世の中の議論をぎゅっと凝縮したようなトークになりました。

 後半の法律相談は「成年後見制度」。
 私が、最近、力を入れている分野の一つ。
 「成年後見制度」は「おばあちゃんになっても最後まで自分らしく生きられるようにするための制度」です。

 番組では、

誰が手続をするの?
どこに申し立てるの?
誰が成年後見人になるの?

などを具体的に解説しています。

 産まれたばかりのネットラジオ番組ですので、未だこなれていない部分が多々あると思いますが、これからより、聴きやすく、面白く、タメになるものにしていきます。
 こちらもどうぞよろしくお願いします。


勉強の話(続)~弁護士業を通じて感じることも

 前回から、「勉強」の話を書いています。「青春を謳歌する…」の続きはまた追って。

 なぜ、勉強の話を書きたくなったか、というと大きく2つ理由があります。

1 (今も昔もですが)多くの場面で子どもたちの勉強時間が長すぎるように見えるので、そこは上手く時間を使って、もっと遊んだり色んな経験をする時間をつくったほうがいい、という思いがあること

2 勉強は、学歴を得るということとは別に、それ自体が、大人になってからの生き方を楽にしてくれる力になること

からです。
 1についてはある程度その意味のことを前回の記事で書いたので、2について説明します。

 私は日頃弁護士としてトラブルを扱っているのですが、立場上当たり前ですが、その渦中にある人の苦しみの度合いをいかに小さいものにできるか、ということをいつも考えるわけです。
 そのために、気を遣うということもありますし、それだけではなく、苦しみの度合いを小さくするために色んなアドバイスをしたり、説明をしたりするのです。
 そういうとき、その「アドバイス」なり「説明」を早く正確に理解できる人は、早く楽になりやすいのです。
 つまり、「薬の効き目がいい人」ということになります。

 大人になって、次のような力、すなわち、

「数学」     論理的に物事を考える力
「国語」など  言語を正確に理解して使える力  人の言葉のニュアンスが分かる力

などを身につけていたら、たとえ、トラブルに見舞われても、弁護士だけでなく周りの人の力を上手く借りることができ、災難による「苦痛」を減らしやすい、つまり、生きやすい、ということになります。

 ただ、勉強したほうがいいと言っても、「点数にアップアップ」という経験が多すぎると弊害があります。
 「減点が恐い」癖が強くなりすぎると、大人になって、社会に出て、タイムリーに大切な一歩を踏み出すことができにくくなります。
 大人になって、社会に出たときには、「減点」法よりも「加点」法で考えたほうが、いい場面が多くなります。

 「点数主義」、特に「減点主義」にこだわることは学生時代に「卒業」しなければなりませんし、できれば、学生時代から「点数に追われる」状態を少なくした方がいいと思います。
 
 学生に限りませんが、「時間の余裕」「心の余裕」は人にとって本当に大切なものです。
 それがあるから、綺麗なものを綺麗だと感じられるし、美味しいものを美味しいと感じられるのです。
 
 学生にとって「余裕」を奪われるきっかけになりやすいのが「勉強」です。
 だから、「勉強」を上手くやる方法を多くの人に身につけてほしいのです。
 やりかたを上手くして、「時間の余裕」「心の余裕」を自分で作ってほしいのです。
 そして、少しでも「余裕」のある状態での勉強は、「追い立てられる勉強」と違って、大人になってからの「自分を楽にする力」になりやすいのです。

 
 ところで時々、学生時代の学校の成績と、勉強で身につけたと思われる頭の働きの良さが比例していない人がいます。
 こういうのは面白いタイプの人で、実は、ちゃんと「数学」「国語」など各教科のエッセンスは吸収しているのだけれども、テストのためにあくせくすることが嫌いとか意味が無いと思っていた、それでも進級や卒業できたので不都合がなかった、という人です。
 こういう人は点数から見ると「追われて」いてもおかしくないはずなのですが、本人がプレッシャーを感じないので、のびのびと「勉強」して、点数はともかく各教科のエッセンスはちゃんと吸収していたりするのではないでしょうか。
 「成績から見ても優等生」という人よりも、とらわれていない分だけ次元が高いのでは?とさえ思えたりします。
 しゃべると頭の働きの良さがすぐ分かりますが、でも学校の成績は全然、という…
 
 個人的にはこういう人は大好きです。
 でも、これは人それぞれのキャラクターによるとしか言いようがなく、なろうと思ってなれるものではないので、一般論としてはテスト勉強は集中して勉強するいい機会と思って出来るだけがんばったほうがいいでしょうね。

 ということで、 

 大人になって、弁護士が関係するような「トラブル」に見舞われたときでも、いや、苦しい場面でこそ、勉強して身につけた「力」は、必ず自分を助けてくれる力になるよ!

ということを学生、子どもの皆さんにはお伝えしておきたい、と思います。
 それで、子どもたちの勉強が、そういう意味で有効な勉強になるように、なりやすいように、環境を整えていく責任が大人にある、と強く思っています。

                                   神戸シーサイド法律事務所 弁護士 村上英樹

8/27ライブ中継イベント 「池上彰さんと考えよう そうだったのか!憲法そして平和」

 兵庫県弁護士会で、8/27午後1時~ イベントをやります。

 http://www.hyogoben.or.jp/topics/pdf/140827seminar.pdf

 東京で行われる 池上彰さんの憲法に関するお話しや、コント集団「ザ・ニュースペーパー」番外編をライブ中継するイベントです。

 兵庫独自に、会場で憲法クイズなども行います。

 主な対象は、中学生はじめ学生・生徒さんですが、大人の方も大歓迎です。

 憲法改正や憲法解釈の問題がニュースになる中、憲法を考えるきっかけにしてもらえれば、と思います。

 多数ご参加頂きますようお願いします。

                                        弁護士 村上英樹(神戸シーサイド法律事務所

報告 12/7 「徹底討論!~憲法改正」

 12月7日、前回記事でご案内した「徹底討論!~憲法改正」(兵庫県弁護士会主催イベント)を開催しました。
 メインの内容は、

やまだ賢司衆議院議員(自民党)
伊藤真弁護士

の討論です。

 最初、15分ずつ、それぞれに憲法改正に対する意見を発表してもらい、その後、1時間半程度にわたって憲法のあり方、憲法9条、人権についての考え方などについて討論していただきました。

 これまで兵庫県弁護士会で開催した拳法集会の中で、おそらく、一番盛り上がったのではないかと思います。

 来場された方は200人超だと思います。
 憲法改正について、改憲論の方も、護憲論の方も、かなりの数来られたようです。

 以下、私の記憶に従って、議論の一端をご紹介します。私の理解による記述なので不正確なところがあるかもしれないことを予めお断りしておきます。

 例えば、憲法9条についてやまだ議員は、現在の日本を取り巻く国際情勢の中で国民の生命や財産を守るため、また、拉致被害のような事態がある中で自国民を守るためには、多くの諸外国と同様に軍隊を持たざるを得ない、という意見を述べられました。
 対して、伊藤弁護士は、憲法9条を改正すべきではない。今すぐ自衛隊を廃止するべきだと考えているわけではないが、国際紛争を力によらない方法(外交、対話など)を尽くすことにより解決していく方法を追求していくことこそが、世界の向かうべき、また向かいつつある潮流であり、それに逆行するようなことはあってはならない、との意見を述べられました。
 やはり、9条論は、一種の「究極の選択」の問題です。なので、論者にも、また、聴衆の方にもそれぞれの信念があり、会場はかなりの熱気を帯びました。
 それぞれのパネリストの意見に対し、それぞれに共感する聴衆から力強い拍手が送られました(これは、どちらの論者に対しても、それぞれに拍手がありました)。
 
 また、そもそもの憲法のあり方についても熱く議論が交わされました。
 伊藤弁護士は、憲法の役割を立憲主義、すなわち、国家権力をルールで縛り暴走を食い止めるあり方に重きを置いて考えるべきで、自民党改憲案はこれを後退させる方向であり賛成できない、と述べられました。
 やまだ議員は、立憲主義が重要であることは自分も同意見だ、改憲案も立憲主義を軽視する意図を持っているものではないと考えている、だが、憲法には立憲主義だけでなく自分たちの思い描く国の在り方を示すこともあってよいはずだ、という意見を述べられました。

このほかにも、人権の制限について、日本国憲法では「公共の福祉」とあるものが自民党改憲案では「公益および公の秩序」となっている点などについても意見が交わされました。
 伊藤弁護士はこれが変わることによって人権がより制約されやすくなる恐れを指摘され、対して、やまだ議員は、そうは考えていない、ただ、「公の秩序」には違和感があるという意見も多いことは想像される(氏の表現では「公の秩序」は「ギラつく」感がある、とのこと)、これから国民的議論が必要ではないか、という趣旨のことを述べられました。

 今回の2人の論者は、理知的で、真摯に議論をしてくださり、聴いている私たちとしては、大切なポイントについて、双方の考えの対立する点がどこか、よく分かりました。
 あるいは、2人の「願い」には共通するものがあるが、その「願い」を実現するためのアプローチの方法が違う、という部分もありました。

上の要約ではとても紹介し尽くせない内容でした。
 こういう討論は生ものなので、テレビ討論でも、集会でも、出席してみる価値は大いにあるように感じました。

 弁護士会の活動などを通じて、こういった「議論を深める」場をつくる、という活動は私自身続けていきたい、と思いました。

                       村上英樹(弁護士、神戸シーサイド法律事務所