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「成瀬は天下を取りに行く」宮島未奈さん [読書するなり!]


成瀬は天下を取りにいく 「成瀬」シリーズ

成瀬は天下を取りにいく 「成瀬」シリーズ

  • 作者: 宮島未奈
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2023/03/17
  • メディア: Kindle版



成瀬は信じた道をいく 「成瀬」シリーズ

成瀬は信じた道をいく 「成瀬」シリーズ

  • 作者: 宮島未奈
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2024/01/24
  • メディア: Kindle版



 
 本屋大賞受賞作「成瀬は天下を取りに行く」とその続編。
 一気に読んでしまいました。
 素晴らしい作品に出会いました。

 主人公は「成瀬あかり」 中学生~大学生 の時代が、「成瀬」の周りの友人、親そのほか様々な人の視点で描かれています。

 「成瀬」はかなり個性的であり、
・ 西武大津店の閉店前に、「夏休みを西武に捧げる」
・ M1予選に出る
を皮切りに、「自分がなすべきと思うこと」に真正面から取り組みます。
 周囲は、えっ!?と思うことも、本人としては至って当然のことのように行います。

 なぜか、自主的に「パトロール」を行って、地域の治安維持にも貢献していたりします。

 自分の好奇心からくる行動もあり、また、地域(大津)のためという使命感からくると思われる行動もあり。

 続編のタイトル、まさに「信じた道を行く」のとおりの人物で、読むうちにどんどんファンになっていきます。

 このブログでも、「他人との比較は幸福の毒」ということも書いたことがあります。
 他人との優劣を競うのではなく、「自分軸」で生きることこそが幸福・ウェルビーイングへの道だと思い、自分も他人もできるだけそうなれるようにと思って日々過ごしている私からみて、「成瀬」の在り方は「まさに」です。

 きっと、ここまで「自分軸」で生きられることへの憧れが、この作品がヒットした大きな要因でもあると思います。

 とにかく、爽快ですし、「成瀬」の歩みが気になって仕方なくなりますので、この本はどなたにもおススメです。

 
 また、文章表現の一つ一つが絶妙に面白く、作者の感性が私には「ツボ」である部分がたくさんありました。
 ネタバレにならず、読んだ人にはわかる範囲でいえば、
 「ぐるりんワイドの限界を感じた」
 「祝ってへんのか」
 「『はい、その気になれば、話せます』」
あたりです。

 最高のエンターテインメントであり、また、「好きに信じたままに生きていいんだよ」というメッセージもあり、元気が出る1冊(いや2冊)。

 未だの方は、是非、です。
 

 


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