SSブログ

「おい、悪魔」 ~ 元阪急・福本さん → 元阪神・赤星さん [読書するなり!]

 変なタイトルです。

 「おい、悪魔」というのは、次の本に出てくる、「『戒め』の頭文字」なのです。


一瞬の判断力 ~ピンチをチャンスに変える53の法則~

一瞬の判断力 ~ピンチをチャンスに変える53の法則~

  • 作者: 赤星 憲広
  • 出版社/メーカー: 宝島社
  • 発売日: 2012/02/15
  • メディア: 単行本



 悪魔など出てきそうもない本です。

 元阪神タイガースのスーパースター赤星選手(5年連続盗塁王など)がプロに入ったとき、元阪急ブレーブスの福本豊さん(世界の盗塁王)が赤星選手に贈った言葉が「おい、悪魔」です。

お おこるな
い いばるな
あ あせるな
く くさるな
ま まけるな

 なるほど。
 この戒めが大事だということは、私にはよく分かります。
 特に、プロ野球選手にとって、大事なんだろうな、というのは、まさに。

 心の持ちようの問題なのですが、プロ野球選手は、大抵、プロ入りするときは20歳前後の若者なのです。(赤星選手はもう少し上ですが)
 野球の技術は一定水準以上なのですが、人間としては、もちろん、周りの若者とほぼ同じ。
 「おこりやすい」「いばりやすい」「あせりやすい」「くさりやすい」要素をいっぱい持っているわけです。
 そのかわり、若いゆえ、情熱も大きいけれども。
 
 私も、弁護士になったときは24歳でした。
 というと、大学生気質に毛が生えたかどうかというくらい。
 「宴会の後は、朝までオールでカラオケでしょ」というノリの若者です。
 試験にはパスしたけれども、中に入っている人間はそんな若者。
 もちろん、調子に乗りやすいし、逆に、「おこる」「いばる」「あせる」「くさる」に陥りやすいし、そんなしょうもない感情のために、自分の成長の機会を逃してしまうような損をしたことがたくさんあったなぁ、とこの12年くらいを振り返りました。

 とはいえ、私の場合、「おい、悪魔」の戒めに反して損をした経験もたくさんあったからこそ、「おい、悪魔」を心から噛みしめることができ、その結果自分の成長のためにあるべき心の在り方に近づけるのです。
 その意味で、24歳の私よりも強くなっている、と考えることが出来ます(ただし、「朝までオールでカラオケ」はきつくなりました)。
 まだまだ仕事の「現役」人生も長いわけですから、失敗の体験だって力になって、十分元を取れる!

 それに対して、プロ野球選手は勝負できる期間が短いので、「おい、悪魔」に反して何年間か成長が思うようにいかなかった場合には、それで「終わってしまう」過酷さがあるのですね。
 だからこそ、の、福本さんから赤星選手への贈る言葉「おい、悪魔」。

 今家に、「おいあくま」と書いて貼ってあります(笑)

 雑念や邪念に惑わされず、自分のなすべきことを冷静に見つめてゆける人間になろう、と。

               村上英樹(弁護士、神戸シーサイド法律事務所
nice!(4)  コメント(5)  トラックバック(0) 

nice! 4

コメント 5

横浜の者

心に響く言葉を教えていただきありがとうございました。
本、読んでみます!
私も、おいあくまを忘れないよう生きたいです。
by 横浜の者 (2012-04-19 00:33) 

hm

横浜の者様

 コメントありがとうございます。
 
 私は、赤星選手も福本選手も大好きなので、そういう人が大切にしていた言葉だと思うと、素直に大切にしたい気持ちになります。
by hm (2012-04-19 10:24) 

hm

shiraさん 
 ナイス有り難うございます。

心如さん

 ナイスありがとうございます。

by hm (2012-04-19 10:25) 

あーちゃん

人生の先輩方々が教えてくれる 言葉 は
宝ですね。
私も振り返ると、「おいあくま」が心に沁みてきます。


by あーちゃん (2012-04-20 17:35) 

hm

あーちゃん

 コメント有り難うございます。

 私の場合、たとえば、今日一日「おいあくま」が実践できなかったことについて、「おこるな」「あせるな」と念じる必要がありそうです。まだまだ…

 そういう人間的成長も一歩一歩というものですね。
by hm (2012-04-23 09:48) 

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0