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今年もお世話になりました。 [弁護士業について]

 私の事務所も本日で今年の業務を終わります。

 一年間,色んな場面で関わった皆様,本当にお世話になりました。

 私の依頼事件に対する仕事のスタンスは

「まるでその人の事件しかやっていないかのような仕事」
 https://h-m-d.blog.so-net.ne.jp/2018-02-14

です。これは弁護士になってからずっと変わりません。

 ただ一方で,今年は特に事件をご依頼頂く機会に多数恵まれ,また,弁護士業務(事件)以外でも弁護士会,奉仕団体(ロータリークラブ),研究会で色んな役割を得ることができ,またその他の私的な勉強会・交流会も主宰させて頂く巡り合わせが多くあり,充実の上にも充実の一年でした。
 私生活でも,身内の者の長年の努力が報われた出来事や,今年一年かかわった司法修習生の若人の皆さんが私のためにサプライズ感謝祭をして下さってとても感激したことなど,これまでにない「てんこもり」の一年でした。

 
 さて,ありがたいことに業務が急増してきたことから,弁護士登録20年目を迎える来年からは,事務所の弁護士体制を拡大(新規登録弁護士を採用)する予定になっています。

 もともと,私は「まるでその人の事件しかやっていないかのような仕事」をあくまで「自分の手」でやることに強いこだわりがありました。
 が,より多くの方々の助けになるため,他の弁護士スタッフの力を借りつつもやはり,私の思う「まるでその人の事件しかやっていないかのような仕事」ぶりを依頼者の皆様に感じて頂けるよう励んでいきます。

 
 話は変わりますが,先日,映画「ボヘミアン・ラプソディー」を観ました。
 私がクイーンを知ったのは,ボーカルのフレディ・マーキュリーが亡くなったニュースがきっかけです。
 当時高校生だった私は,元町のヤマハ教室でキーボードを習っていたのですが,先生からこの話題を振られ,「クイーン知りません。」と言うと,「えー?クイーン知らんのか,君らの世代は。クイーンは絶対聴いた方が良いよ。めっちゃ格好いいから」という話をきっかけに聴くようになったのです。
 そんな時代を思い出し,血が沸き立つような映画でした。
 
 また,その一方で,特にフレディの孤独,マイノリティの立場の苦しさなども感じずにはいられない映画でした。
 関連して,クイーンのドラム ロジャー・テイラーさん(今の) へのインタビューをテレビでみました。
 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20181226/k10011759981000.html
 
 映画を観た方はおわかりと思いますが,一番スッキリとした顔立ちの,歯大生だった(そして映画中でしょっちゅうフレディと喧嘩していた)ドラマーです。

 このインタビューで,テイラーさん(本物)はこの映画に関連して「多くの人は皆、何かしらのマイノリティーだと思う。そうした人たちが共感できることがあれば、そしてそこから力をもらうことができればいいなと思うよ。」と語っていました。

 私も過去にブログ記事 「少数者の人権は少数者のためにあらず」https://h-m-d.blog.so-net.ne.jp/2009-12-09 を書いていました,テイラーさんと同じ思いです。
 
 今,世界中に影響力を持つクイーンの「実の」ドラマーであるテイラーさんが,こういう思いを発信され,それが共感を生んでいること,これからの世界の価値観に影響を与えるであろうことが,とてもうれしいことに思えます。

 
 話は戻ります。
 
 私が過去記事「少数者の…」を書いた2009年(約10年前)は,私の仕事の割合としても,「1人1人」個人の立場そのものに立つ仕事が多かったのです。
 だから,「1人1人を大切にして」「少数者の人権を大切に」は自然なメッセージでした。
 
 それが10年経ち,自分も弁護士会の役員を経験するなど立場が変わり,同級生,学友たちも多くが経営者や管理職など責任ある地位に就き・・・となり,私の仕事の割合も「1人1人」ではなく,「会社の立場」「経営者の立場」「団体全体の立場」を考える仕事の割合が増えました。
 そうなると「少数者の人権」と形の上では「衝突」するかのような場面も出てくるのです。
 
 ただ,やはり,本質はテイラーさんいうように,マイノリティの立場は「多くの人」が共有するものなのです。「皆,何かしらのマイノリティー」なのです。
 だから,「懐の深い」社会や,「懐の深い」会社などをつくっていくことは,「多くの人」が幸せになる,ひいてはリーダーや経営者も幸せになる道なのだと思います。
 個の立場の尊重と,全体の調和,バランス。その最適解を見つけ出していく努力はとても大切なものなのだと思います。
 
 弁護士20年目,年齢にして43歳,大人の中でのまた大人になる年ごろにして,自分自身が肝に銘じるべきことのように思っています。

 
 そうして,来年は,「私一人の手で出来ること」の領域から拡大し,されど仕事の質はより向上させ,もっと多くの人の幸福に役立てるように,弁護士業にますます励んでいきたいと思います。
 
 皆様,これからもどうぞよろしくお願いします。


 

 
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