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青春を謳歌するための勉強法~「はしがき」と「その1 まず数学!~数学は『自転車』」 [だから,今日より明日(教育)]

 私にとって、何か社会貢献をしたいと思ったとき、弁護士業を通じて行う社会貢献の他には、「勉強」そのものが思い浮かびます。

 タダでもいいから誰かの何かを助けてあげよう、というとき、「何か自分に出来ることを」と思うと、「勉強だったら教えてあげるよ」ということになります。

 本当は、
・ 野球なら、俺に任せろ!
・ ギターなら、三日で弾けるようにしてやるぜ!
等のほうが格好良いと思うけども、現実的には私の場合は「勉強なら教えてあげるよ」というのが一番人の役に立てると思います。
 ただ、実際に、勉強の中身をたくさんの人に教えるような時間は私にはないので、勉強の仕方をブログに書いてみようと思います。

 そこで、この記事を書こうと思ったわけですが、

・ あなたも東大に入れる
・ 偏差値○○の…

とかそういうのは世にあふれているので、それらの本にお任せします。
 また、参考書選びも、最近の参考書は知らないので、書店に並ぶ本にお任せします。

 だいたい、中学生、高校生、大学生、資格試験を目指す大人あたりをターゲットに書いてみます。

 コンセプトは「青春を謳歌する」です。

 私は、自分の考えとしては、ずっと、

・ 勉強より遊びのほうが楽しい。
・ 勉強以外に、部活や趣味の活動を思いっきりやることが、自分を活き活きさせてくれる。
・ 活力が無くなれば勉強もはかどらない。

と思ってきました。
 
 なので、「○大に行くために、大好きな野球(バスケ、ギター、ピアノ、かるた、囲碁、恋愛)を封印する」という考え方は極力持ちたくないし、若い子たちにも持って欲しくないのです。
 
 若い頃は誘惑が多くて当たり前。
 そして、その誘惑には、それなりに乗って、一番感性が豊かなときに味わっておくべきものがたくさんあるのです。
 勉強だけではもったいないし、ましてや、下を向いて長時間スマホいじっているのはもっともったいない。

 だから。
 
 勉強の勘所を押さえて、できるだけ苦労せず、短時間に集中して予定の成果を挙げ、空いた時間を存分に好きなことに活かそうではないか!
 そのための方法や経験談を書いてみたい、と思います。

 項目として「その1」から「その5」まで立ててみました。

その1  まず数学!~数学は「自転車」(一度乗れるようになったら乗れる、スピードが違う)
その2  英語は毎日やる「歯磨き型」で対応する
その3  「机でないとできない勉強」と「机がなくてもできる勉強」に分けて考える
その4  「拘束される時間」を最大限活かす~遊び時間・自由時間は自力で作る
その5  自分の頭の特徴をつかめば勉強の達人になれるかも

 今回は、「その1 まず数学!~数学は『自転車』(一度乗れるようになったら乗れる、スピードが違う)」だけ解説します。

 まずこれが肝心。
 自分の進路に数学が全く絡まないという人は別として、ほとんどの人が、数学が関係するはず。
 また、進路に関係なく、中学生や高1あたりまでは、数学はあるでしょう。
 
 そして、数学に苦労するかしないかで、全く勉強に必要な時間が違ってきますし、勉強をするときに感じる苦痛の度合いが違います。

 「数学は自転車」とは、「数学ができるようになる」というのは「自転車に乗れるようになる」ようなものだということです。

 自転車は、乗ったことのない人には凄く難しいことのように見えますが、一度乗れるようになってしまえばいつでも乗れます。
 野球のバッティングならばプロ野球選手でも「今日は調子が悪くて打てない。打てる気がしない。」ということがあるでしょうが、自転車の場合は「今日は調子が悪くて自転車に乗れない」なんてことはなく、普通にいつでも乗れるようになります。
 数学は、野球のバッティングではなく、自転車です。一度できるようになったら、その後ずっとできます。

 誰でも経験があると思いますが、小学校の計算(九九)などはまさにそうだったはずです。
 
 例えば高校卒業時までも基本的には同じで、基本は「技術の習得」です。

 「算数オリンピック」「数学オリンピック」などは特別として、基本的に、特殊な「ひらめき」や才能が必要なものではなく、ほとんど誰でも、書いてあるものをきっちり読んでその通り練習すれば出来るようになります。

 野球で時速150キロの剛速球を投げるというのは一部の才能ある人しか望めませんが、試験で苦労しない程度に数学ができるようになるというのは、それほど才能に左右されません。

 算数・数学の勉強は、「乗るのが易しい自転車」からだんだん「難しい自転車」にチャレンジしていく、という階段状になっています。
 この階段をちゃんと踏んでいけばできるようになります。
 速い遅いという意味では個人差はあるでしょうが、階段を一歩ずつ上がれば上がれることには変わりありません。

 「自転車」の意味の二つ目。
 歩くのと全然スピードが違う、ということです。
 つまり、「自転車」に乗れれば、勉強時間を大幅に短縮できます。
 算数・数学が得意ならば(少なくとも、苦手でなければ)、「あいつ大して勉強してないのに、その割には、よくできるよな」という状態になりやすいということです。

 ここから具体的な対処法です。

・ 気構えとして、最初は、(勉強する教科に数学があるなら)ともかく数学を優先!(科目間で一番かどうかは状況によりますが、多くの人の場合「一番に優先」くらいのつもりでいいのではないでしょうか。)
  いずれ出来るようになってしまえば、最終的に、数学にかける勉強時間は少なくてすむようになるのが普通です。

・ 数学が苦手な人は、それまでの階段(下の学年、前の分野)でつまずいている可能性が高いと思われます。
  なるべく早い段階で、一度できるところまで戻って、やり直しておくことが肝心です。

・ 以上の関係しますが、数学の場合は特に「実際の学年と、自分が今やるべき内容(習う学年)とは別!」です。
  中2で高3の単元をやってもいいし、高校生が中学の範囲をやってもいいのです。
  全くその人の状態によります。
  高校生が中学の範囲を勉強することも全く恥ずかしくありません。
  中学の参考書は「初心者用」、高校の参考書は「中級者用」と考えれば良いだけです。
  
  確かに自分よりも低学年のテキストをすることに心理的な抵抗を覚える人はいると思います。
  しかし、低学年のテキストは「幼稚なもの」ではなく「初心者用」というだけです。
  大人でも「初心者用」から入って「中級者用」「上級者用」と進むのは、当たり前の順序です。
    
  たとえば、「スキー」と一緒と考えればよいのです。
  
  小学生でも、雪国の地元の子など特にそうですが、急斜面やコブ斜面を滑る子はいくらでもいます。別に「天才」ではありません。たくさん滑ってきたからできるようになっているだけです。
  これを「数学」でいえば、小学生でも順を追ってやれば、中学・高校の内容(二次方程式、あるいは微分積分でも)をやることはできる、ということです。「天才」でなくても、普通にできます(やる必要があるかどうかは別ですが)。
  
  これに対して、大人でも経験が無ければ、最初は雪面でスキーを履いて普通に立つことすら恐いはずです。リフトにも一人で乗れません。才能の有無という問題ではなく、最初はそれで当たり前です。
  また、経験が少ないうちは、「初心者用ゲレンデ」の緩い斜面でしか滑れません。
  ですが、それは必要な段階であって、「余り恐怖を感じずに技術をアップさせていく」ことができる緩斜面で練習するのが初心者には最適なのです。
  数学も同じで、苦手な場合、まず「自分がよく理解していて、普通に出来る」分野まで戻ります。自分の学年より「低学年」のテキストです。そして、そこからはじめて「その次」の段階(分野)をやれば、苦痛なく、また、頭のモヤモヤもなく、進んでいけるはずです。
 ただ、「どこかで分からなくなっている」人自身は「どこでつまづいているのか」が自分で分からないケースが多いと思います。(いずれ、「その5 自分の頭の特徴をつかめば勉強の達人になれるかも」で書こうと思っているのですが、「どこでつまづいているのか」を自分で見極められる人は、既に、勉強スキルが達人級だとおもいます。)
 数学がどうにも「分からない」、そして、自分が「どこでつまづいているのか」分からない人の場合は、学校や塾の数学の先生に、自分の場合「どこまで戻ればいいのか」「どこからやり直せばいいのか」を尋ねてみるといいと思います。

・ 数学の実力が学年相当以上の人の場合は、早いうちに、できるだけがんばって「予習」で「貯金」しましょう!(特に、中1,2や高校1年生など)  
 できるだけ、「1学年」分先に進んでおくことを強くお勧めします。(既に「1学年」以上進んでいる人は、遠慮無くどんどん先にどうぞ。)
 やり方は、高校生でも中学生でも「チャート式」などの標準的な参考書を自分で先取りして解説を読みながら解き進めてみる、という方法でいいでしょう。(「先取り」用なら、好みによって、もっと簡単そうな参考書・問題集でもいいです。)
  基本的に、学年相当の力があれば困りはしないのですが、「できるようになってしまえばできる」数学の性質上、可能なら「先取り」したほうが楽です。気持ちのうえでも随分楽です。
  青春時代、みんなそれなりに不安と戦っています。
  部活に打ち込もうと思っても、ふと「俺、こんなに野球(バレーボール、バスケ・・・)の練習ばっかりやってて、将来どうなるんだろうな。数学とかついて行けなくなるんじゃないか、そしたら進学・受験はどうなるんだろう・・・」などと頭に浮かべば、思う存分打ち込めないこともあり得ます。
  こうなると「青春を謳歌する」ことの妨げになります。
  もし、「1学年」分アドバンテージがあれば、極端な話、一時的に大会前など3ヶ月部活が忙しくて数学に手が回らなくても、彼女にフラれて半年間勉強が手につかなくなっても、それでもまだ貯金がある、と思えるでしょう。

 「その1」はこのあたりにしたいと思います。
 最後の数学の「1学年分」「貯金」はあくまで「できれば」という話ですが、それが考えられる状況にいる人には強くお勧めしておきます。絶対後悔しないと思います。(「先取り」勉強は、短期的には少し勉強時間が増えるかも知れませんが、ちゃんとやれば、中高6年間とか、高校3年間とか、長い期間でのトータルの勉強時間を大幅に減らすことが出来ると思います。たくさん遊べることにつながります!)

 次回「その2 英語は毎日やる『歯磨き型』で対応する」はタイトルから大体内容が想像されると思います。
 ストイックな話ではなく、言いたいことは「『歯磨き型』はラクちん!」ということです。
 また、「歯磨き型」は英語以外にも使えます。
 さらに、「歯磨き型」は、自分の工夫によってよりラクにすることができます。その方法もできるだけ書けたら書きたいと思っています。

                                 神戸シーサイド法律事務所 弁護士 村上英樹 



  

  
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ayu15

数学以前に算数がとても苦手です。
by ayu15 (2016-06-18 21:58) 

hm

ayuさん コメントありがとうございます。
 
 どうしても、学校の授業は、中1なら中1、中2なら中2で習う範囲を、みんなと同じように進んでいきますから、「分からないところがあるまま」進んでしまう子が出てきます。
 前の単元が分からないと次の単元がわからない、ということがあるので、分からないときは、いったん「前」(小学校の範囲でも)に戻ってやり直すのが結局は近道になることが多いですね。
 
by hm (2016-06-20 09:50) 

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