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PHP研究所「コメントする力」(竹田圭吾氏著)を読書中~憲法改正について3冊読むなら [読書するなり!]

 今読んでいる本。これです。


コメントする力

コメントする力

  • 作者: 竹田 圭吾
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2013/08/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



 情報のとらえ方などについて非常に勉強になる本なのですが、この本の中に、

「ワンテーマにつき三冊読むのが読書の基本」

という章があり、

(同書より引用)
①網羅的、体系的にそのテーマを採り上げた概論のようなもの
②多角的、多面的、複層的に検証や解説をしたもの
③海外の事例などを比較したもの
④重要ポイントに絞ってリポートや解説をしたもの
⑤批判的な観点から意見を述べたもの
⑥ユニークな視点から分析や問題提起をしたもの
                                  (引用終わり)

 これらのうちから3つを選んでそれに該当する本を読むのが筆者の考える読書方法とのことです。

 そして、次のように続きます。

(同書より引用)
 たとえば、テーマが憲法改正であれば、次の三冊を選ぶのではないかと思います。
・網羅的な概論として『憲法改正試案集』(井芹浩文著/集英社新書)
・批判的に検証したものとして憲法九条を中心に思想的な背景を探った『ルポ 改憲潮流』(斎藤貴男著/岩波新書)
・海外との比較として、アジアや欧米諸国の憲法を紹介して違いを考察した『比較憲法』(君塚正臣著/ミネルヴァ書房)
                                          (引用終わり)

 たぶん私はどの本も読んだことはないのですが、紹介されると実になるほど、という感じのチョイスです。
 
 最後の「比較憲法」については、ちょうど先日、私も、灘校土曜講座で憲法についてお話ししたときに、憲法を考える上で非常に参考になる分野であることを、中高生のみなさんにも紹介させていただいたところでした。(私が参考文献にあげたのは別の本でしたが。)
 「比較憲法」が著者のチョイスに入っているのは、特にさすが、と感じました。

 
 あるテーマについて考えたいと思ったときに、似通った意見や、自分に近い意見の本だけを3冊読んでも、それはあまり情報の効率的なつかみ方とは言えないので、反対意見などをもバランスよくチェックすることはとても大切だと思います。
 
 それだけではなく、この本の言う、①~⑥の視点から本をチョイスする、というのは大変採用しやすい本の選択法で、使わせてもらいたい、と思いました。
 
 なお、ご紹介した本(「コメントする力」)は、タイトル通り、憲法を扱った本ではなくて、情報を処理する方法や、コメントをする上で大切なことなどを書いた本です。
 その点で、私には大変勉強になる本です。

                              村上英樹(弁護士、神戸シーサイド法律事務所
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コメント 3

心如

自分の意見に都合の良い本しか読まないことが多いけど、反対意見について書かれた本は読むのが苦痛だというのもありますので。、、
by 心如 (2013-10-23 05:03) 

hm

心如さん ナイスコメントありがとうございます。
 よくわかります。読むこと自体が苦痛、という本もあります。
 そういうとき、両論を書いた本などが入りやすかったりしますね。
by hm (2013-10-23 09:28) 

hm

shiraさん

 ナイスありがとうございます。
by hm (2013-10-25 09:23) 

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