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橋下徹氏を応援します! [くらしと安全(交通事故その他)]

  橋下大阪府知事は、弁護士の間では、かなり不人気です。はっきり言って。

1 今まで、光市母子殺害事件で弁護団を相手にする懲戒請求を煽るなどしたことについては、賛成しません。同弁護団の方針に文句があるにせよ何にせよ、懲戒制度の使い方を間違っているし、何も知らない国民を変な方に誘導したこと、そして、それによる悪影響が大きすぎたからです。

2 また、最近の、国歌斉唱に関する条例を強引に成立させたことも賛成しません。今、日本中が大変なこの時期に、ちょっとでも思いやりを持ち合おうというこの時期に、(デリケートな人の心をあたかも「日教組教員の反日教育姿勢」と決めつけるかのように)そこまで国歌斉唱時の起立云々に力こぶを入れることか、と思います。

3 そして、そもそも、伝統的な弁護士像からするならば、依頼者のために、あるいは社会的正義のため、特に、助けの得られにくい弱者のため、パフォーマンスよりも地道に活動する、というのが尊いことだから、橋下的在り方は好ましくないとされてきた。

 私としては、1,2は実に良くない、と思っています。
 でも、3の点は、確かに当たっているけど、そうとばかりも?と少し思います。

 私自身は、昔はミーハーでしたが、今は、基本的に、実力以上に有名になったりはしたくないし、マスコミに注目されたりもしたくない、私は私のしたいことを邪魔されない方が大事だと思っていますので、橋下氏のようにテレビで活躍したりはしないし、そもそも出来ないでしょう。

 ですが、橋下氏の在り方は、一種の特殊能力です。
 サービス精神が旺盛であるが為に、光市母子殺害懲戒請求扇動事件(事件名、長っ・・・)のようなことを、番組の「空気」に合わせてやってしまったりします。
 しかし、橋下氏のサービス精神や、行動力、突破力は、大きさとして言えば、大きいです。

 かつ、かの新型インフルのとき、学校閉鎖などが相次ぎ、たった1人で田舎の河川敷を歩くおばさんでさえマスクをしている戒厳令のような世の中の時、敢然と、
「このままでは大阪の都市機能が麻痺してしまう。早く、日常通りに。」
と橋下氏が言い、それに続いて他の首長が同じことを言い出す、ということがありました。
 このときの橋下氏の、本当の意味の責任感と行動力、あるいは勇気について、私は見直しましたし、本当にありがたいと思っていました。

 その後も橋下氏については、見直したり、落胆したり、の連続です。

 しかし、今回は橋下氏を心から応援します。

 
 脱原発と自然エネルギーへの転換。  このことを、関西電力管内で一番電力を消費しているはずの大阪府民と共に考え、一緒に実現する。

 これは、橋下氏が知事になるときに言った「子どもが笑う」世作りそのものでしょう。

 
 そもそも


大阪の人々の知恵の力は実はものすごく大きいのだと私は思っています。


 そうです。

 「脱原発」は、もはや、政治的左派のスローガンではありません。これから私たちが進まなければならない、進まざるを得ない道そのものです。(※私は「左派」に分類されても、「右派」に分類されても一向に構いません。)

 河野太郎氏(自民)も、核燃料サイクルの無茶(これは、原発政策の行き詰まりそのものです)をしっかり指摘しています。

 ソフトバンクの孫正義氏も、動き出しました。

 何より、アメリカではビジネスとして、「原発」はとうに見捨てられています。普通に「もうからない」ことが判明しています。


 光市事件も、「君が代」のことも、全て別にして、この一点については(註 当初の「この一点で」から訂正します)、私は橋下氏を応援したいと思います。
 手始めに、このブログ記事をアップし、府庁HPにメッセージを送ってみます。

 
 橋下氏のもっている精力、才能を、この大問題にこそ注力していただきたい、と思います。


 きっと元々の私と同じく、橋下氏を「いけ好かない」と思っていた人も、今は、あえて応援する声を上げてみては?と思います。
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コメント 9

shira

 私は君が代条例の一点だけでも彼は不支持ですけどね。
by shira (2011-06-14 20:13) 

心如

 東西の冷戦が終わり、核兵器による軍拡競争が終了した時期に、地球温暖化問題が浮上したのは、偶然ではないと思っています。
 大量に備蓄されていた、核兵器用の濃縮ウランが不要となり、ロシアと米国の核燃料ビジネスとって、発電時に二酸化炭素を排出しない原子力発電がクリーンエネルギーであり、温暖化防止に大きな役割を果たすという、都合のよい話が広まったのもこの時期からです。
 アメリカとロシアの核燃料ビジネスにとって、今回の福島第一原子力発電所の事故は、想定外の大災厄ではないかと思います。
by 心如 (2011-06-14 20:40) 

hm

心如さん

 なるほど、なるほど。
 
 核燃料ビジネス・・・。処理、廃棄の問題を考えると、「ババ抜き」のように思えますね。
by hm (2011-06-14 20:48) 

hm

心如さん

 ナイスありがとうございます。


shiraさん

 コメントありがとうございます。
 それはよくわかりますし、同じです。
 
 本文「この一点で」は「この一点については」と訂正します。
by hm (2011-06-14 20:56) 

ayu15

このもいい記事ですね。

良くも悪くもしがらみ「常識」のない素人政治家だからかも?

光事件でも一部に指摘がありましたが弁護士の方にもアピール力求める社会になったとありました。

事件取り巻く報道や世論はアピール力あるかないかで明暗??

彼だからこそできることなんでしょうね。その矛先がどうむかうのかが気になります。


彼自身は正義感?でも世論の反応しだいでは叩き状態となり「レミングの群れ」となるような・・。

うんと極端に言うとあの総統ですねえ。
でもいい方に行くとリーダーシップ発揮してごたごたを蹴散らして改革進めるとなるのかも?


でもうちはそう白黒つかない気がします。両面を人はもつような・・・。

人権憲法が十分機能して誰もがそれを容認して明記されていない状態では一抹の不安があります。

うちよりずっと法理念・憲法を理解しているはずの弁護士(タレント?)ならそこをっちゃんと確認するのを先にした方がいいような気もしました。
by ayu15 (2011-06-15 12:17) 

ayu15

追伸、是非彼の5対1の反応知りたいです。
by ayu15 (2011-06-15 12:19) 

hm

>ayuさん

 ナイスとコメント、ありがとうございます。

 私は、何とかして、橋下氏に良いことはやり遂げてもらいたい、と思っています。
 何と言っても、日本のナンバー2首長ですからね。当分は。

 たとえ、今は、直感でも、思いつきでも何でも、原発問題を考え良い答えを出していくプロセスで、人々にとって何が大事かを橋下氏自身が考えて下されれば、と思います。 
 原発問題もつきつめれば、すぐ、憲法の理念に行き当たります。

 彼が言う「本当に必要だと言うなら大阪に原発をつくれば。」というのは至極まっとうです。どこかの地の人々に金の力で危険を押しつけ、その電気を使って、都会人が便利な暮らしをしようと考えるのはおかしい。
 これは、少数者の人権を尊重する憲法の理念とも近いです。

 そうしたときに、じゃあ、その他の自分の施策が、この理念に照らしてどうだったの?という視点を是非持ってもらいたいとは思いますが。
by hm (2011-06-15 13:45) 

NO NAME

視点が近視眼的です。
橋下氏が、長らくどちらかというと反社会勢力を守護する弁護士であったことを無視することはできません。
府政でも、WTC移転という大きな失政を行い、府に多大な負担を強いました。
まだ、橋下氏が支持できるかどうか、決定できるだけのデータはないと思います。
「私は君が代条例の一点だけでも彼は不支持ですけどね。」というのは、いかにも愚かな論で、そんなことを言っているから弁護士および弁護士会は、時に世間から非難されるのでしょうね。


by NO NAME (2011-09-18 21:29) 

hm

>no name さん

 御意見有り難うございます。

 記事の趣旨は、「橋下氏の政策」全体を支持するというものではなく、脱原発についてのみ支持する、というものでした。
 
 橋下氏に関する良くない点のご指摘は、ほぼ同感です。
by hm (2011-09-20 11:46) 

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