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消費者問題とちゃうか?~ゴルフ高反発規制 [スポーツ!!]

 今日、たまたま見たゴルフ雑誌で、行列の北村弁護士の記事がありました。
 
 なんでも、北村弁護士は、ハンデ5のいわゆる「シングルさん」(ハンデ一桁。つまり、ゴルフを18H回るとき、+9以内で回ることが予想されるひとのこと。)で、アマチュアの大会でも好成績を収めておられるとのこと。もちろんのこと、北村弁護士は、ゴルフにうつつを抜かしているのではなく、仕事もバリバリだそうで、まさに文武両道、すごいものです。
 地方の弁護士会同士の野球大会でもいつも北村弁護士をお見かけする。実に、スポーツ万能でおられるのです。
 
 私もゴルフは大好きだが、北村弁護士とは比べものにならないのはもちろん、ギャグが中心のお笑いゴルフで、一日に幾つかパーを取ってかえったらそれで満足。ボギーならいつもほっと胸をなでおろし仲間と「ナイスボギー」と讃え合い、バーディなんか長いこと見たこともねぇ、状態。それでも、それは、私の本気!それもまたゴルフの楽しみなのです。

 さて、本題。
 今年一月から、ある反発係数を超える「高反発ドライバー」が、ゴルフの公式ルール上使用禁止になりました。
 つまり、「ゴルフクラブではない」(だから、野球のバットとかと同じ)という扱いになったのです。
 これに一言!です。

  こないだテレビで、ゴルフに関するなんとか協会のえらいさんが、高反発禁止について「たとえ遊びであっても、ゴルフをする以上、正規のルールに則って楽しむべきものだ。紳士のスポーツだから、当たり前だ。」みたいな偉そうなことを言っておられました。
 私はとても違和感をおぼえました。そこまで偉そうに言えるものか!?言う必要があるんか!?と。

 先日のコンペで、某メーカーの人気高反発クラブを持つ友人A氏が嘆いていました。
「買ったときは、メーカーが『飛ぶ』いうて宣伝するから大枚はたいて買ったのに。
 どうせ何ヶ月に一回しかゴルフせえへんし、競技に出るわけでもないのに、なんで買い換えなあかんねん?
 どうせもう下取りもロクな値でしてもらえへんやろうし、最悪や。」

 A氏の嘆きはまったくもって、もっともです。
 売るときは、むしろその「反発係数」がウリで、「こんなに飛ぶ!!」という宣伝文句で売り出します。
 お客さんは「飛ぶ」ってことで大枚はたいて買います。 
 でも、お客さんには色んな人がいて、別に競技志向など全然無く、たまに誘われるゴルフに使うだけの目的の人もいます(というか、そっちのほうが多いでしょう。)。
 それなのに、何年か先になって、要するに、タイガーウッズや一流選手のスコアが良くなりすぎという、我々からしたら雲の上のそのまた上の天上界みたいなところの事情でもって、「使用禁止」が勝手に決められるというのはひどい話です。たとえば「安全上の理由」とかならば納得できますが、私たちが「高反発クラブ」を使っても実質的に誰にも迷惑をかけません。また、私たちが、その「飛ぶ」おかげで興ざめになるようなスコアを出すこともまたありえません。

 それを、勝手に「ルール違反している」とか、「紳士のスポーツなので・・・ダメ」とか、それはあんまりじゃ・・・と思います。買ったときは、「いつまでも使えるクラブ」として売っていたものを買ったのですから。

 ゴルフ協会等の正式ルールの改訂と、メーカーの道具開発・販売というのは、密接に結びついています。このスポーツの性質上、とくにその結びつきは強いです。
 だから、メーカーも「そんな先のルール改正なんか、知らんかったもん」で完全にすますことはできないとおもいます。少なくとも道義的には。
  
 たしかに、そのときの「規定」のクラブを使わなければ、正式競技には出られない、というのは仕方ないでしょう。
 また、協会認定の「ハンディキャップ」も、たとえば、北村弁護士のような「シングルさん」クラスは高反発では認めない、これもまあ仕方ないと思える。
 でも、ハンデが「18」超える人(全ホールをボギー以上で回れないクラス)は高反発でもOK、くらいの思いやりが欲しい、と思いますし、遊びのゴルフでの高反発使用についてとやかくいうのは野暮そのものだとおもいます。ハッキリ言って、別に、ゴルフ場が高反発ドライバーを持っている人を見つけて「やめてください」と注意して回ることもあり得ないと思いますが、当の本人としては「気ぃ悪い」と思います。
 
 そして、メーカーも、協会も、一般ゴルファーに対しては、偉そうに「遊びでもルール違反はダメ」と言うとか、「こんどは、低反発(「適合」と呼ばれます)を買おう!」とかの宣伝よりもまえに、まずは、

「こっちの都合で大変迷惑をかけ、混乱させて、すんません。」

と謝ることじゃないか、と思います。 
 それが筋であり、それが「紳士のスポーツ」を司るものにふさわしい礼儀であり品格ではないか、と思えてなりません。
 そのうえで、協会側は(遊びラウンドなどの)一定の範囲では「寛容に高反発も認める(少なくとも、とやかくいわない)」でいいとおもうし、メーカーは「迷惑掛けてすみません料を上乗せして高反発を買い取る」キャンペーンを「適合クラブ販売」といっしょに行うべきでしょう。

 また、「紳士のスポーツ」といっても、必ずしも「堅苦しさ」が「紳士」ではありません。
 ユーザーのレベルやスタンスに合わせた「寛容さ」「相手の立場への想像、思いやり」が、21世紀の「紳士」「淑女」像であって、ゴルフも、そういうふうに「進化する紳士のスポーツ」としての発展していけば・・・と思いますが、今回の「高反発規制」は、メーカーやプロ競技の興(や視聴率)のほうは気にしても、ユーザー(利用者、ゴルファー、消費者)の立場への思いやりが欠けていた、と思えてなりません。

 特に、日本のゴルフ協会や有力者などは、これから世界に通用する選手を輩出したい、ジュニア育成にも力を入れたいといい、また、「一部のエグゼプティブ」だけではなく幅広い層に純粋にスポーツとしてのゴルフに親しんでもらいたい、というようなことも最近言っています。そうなったらいいな、と私も思っています。
 だとすれば、なおのこと、もう少し、ゴルフのプレイヤーの一人一人、それも、一人一人の色んな立場や環境の違い、条件の違い、楽しみ方のスタンスの違い、というものを細かく丁寧に見て、それに合った対応というものの工夫を高めてもらえれば、もっと日本でゴルフが盛んになるし、今まで多かった「エグゼプティブの社交」「接待」というにとどまらず、もっともっと純粋な楽しみの場としてのゴルフが、多くの人たちの所有物になるのではないか、そうなってほしい、と願っています。
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