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理系づいている今日このごろ [読書するなり!]

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)

生物と無生物のあいだ (講談社現代新書 1891)

  • 作者: 福岡 伸一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2007/05/18
  • メディア: 新書
図解 相対性理論がみるみるわかる本

図解 相対性理論がみるみるわかる本

  • 作者: 佐藤 勝彦
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2003/06/24
  • メディア: 単行本

 月9ドラマ「ガリレオ」の影響もあり、(実はその少し前くらいの時期から)、理系読み物が楽しくて仕方ありません。

 「生物と無生物のあいだ」というのは、生命とは何か、生物とは無生物と何が違うか、という本質に迫ります。科学的面白さだけではなくて、文学的な表現の心地よさも手伝って、いろんな意味で完成度の高い良書です。

 「相対性理論…」は、福山雅治ガリレオの影響で読んでいますが、これまた最高の娯楽読み物です。時間は絶対的な尺度ではない。時間と空間を統合した「時空」というものの考え方とか…。わくわくの連続です。

 どちらの本も、高校時代の理科の選択科目が「地学」であった私でもらくらく理解できる、超入門書で、誰でも面白く読めると思います。

 特に、月9ドラマ「ガリレオ」の湯川学准教授(福山雅治)と合コンをしたい女性の方は、「相対性理論…」のほうは必読だそうです。

 そして、本を読んでさらに興味が尽きそうもないのは、

 生物学にしたって、物理にしたって、現代科学では分からない部分がいっぱいあって、それを今までの科学の積み重ねの成果物を利用して、加速度的に解き明かして行っている。今は、その真っ只中…

ということだ、ということです。これも、いつまでたっても尽きそうにない、そう、「果てなく続くストーリー」なのでしょう!

 昔、「ドラクエ」を毎日毎日学校から帰ったら友達とやり込みました。レベルが上がって、どんどん楽しくて、ああこのゲームに終わりがなければいいのに…と思っていたら、最後のボスを倒してしまった…そんな思いをみんな持っているはず。

 でも!! 

 生物学や物理学には、「ラスボス」(最後のボス)など、私たちが生きている間には絶対に出てこないでしょう。どこかにいるかもしれませんが、「ラスボス」などいないかも知れません。だから、いつまでも楽しみが続くのです!!

 数学だって、まだ分からないことがいっぱいあるらしいじゃないですか。

 なんと楽しいことでしょう。

 それを思うと、私は、最低でもあと100年は生きたいものだと思います。科学がどれだけのことを解き明かしてみせてくれることでしょうか。

 

 私はいつでも天邪鬼なので、理系志望が7割近い灘高時代は「みんなが理系やったら、俺文系」という感じで、あっさりと「文系志望」となり何となく法学部に進学してしまいました。その選択は、惜しいことをしたという面はかなーりあるものの、結果的には、色んな意味で今のところ自分を豊かにしてくれるきっかけにもなっています。

 まあ、法学は、私にとって面白い、わくわくする学問という感じではありませんでした。でも、人が生きるに必要なものではあります。実践的ツールを作ったり分析したりする学問です。

 いや、「法学が面白くない」というわけではなくて、「物理や化学、生物、数学などが面白すぎる」と言うべきでしょう!!

 いつかは自分で理系のどれかの分野の研究をしてみたい、という夢はあります。が、今の大学の研究室のようなシステムじゃ嫌。誰かの助手とかお手伝いみたいな仕事で何年も下積みをつむなんてこと、自分には耐えられない。

 俺ら耐えとるのに、そんな勝手言うなよ! と理系に進んだ皆さんは仰るでしょうが、そういう忍耐がいやだから私は文系に進んで、自分で出来る資格をとって仕事をしている、というわけです。ま、しょーがない。いや、すみません。(理系の皆さんの日々の活躍には、本当に敬意を持っています!間違いなく、そのおかげで私は生かされています。感謝です。裸眼視力0・025の私が「未開の世界」で淘汰されていないはずがありません。)

 しかし、私の夢は「いつか、私の研究所を持って、自分で、自分勝手に、人類史上画期的な発見をするような研究をする」というものです。んな非現実的な、といわれるでしょうが、夢見ることは勝手でしょ!と。 

 

 で、きっと理系人間から見たときの、文系の世界というのは、たとえば単純な論理法則についても、力ある者が無茶なごまかしをやらかし、それでも力ある者ゆえに通ってしまう、なんていう理不尽が溢れ返っているんでしょう。ありえん!やってられるか!という世界に見えるに違いない、と思います。

 んでも、政治や司法、行政やなんかは文系の世界なわけだけれども、それがあって、理系人間の生活も保たれているのも事実。「ありえん!やってられるか!」というストレスにも向き合って、少しずつでも「知」を「理」を実現するという、忍耐と体力の要るしんどいだるーい世界でがんばる人も世の中にはまた必要。

 

 私はどこに位置づけられる?なんて言ったって、私自身には色んな側面があるから決められない。一生決まらないし、そのときどきによって違う。

 また、スポーツや音楽なんていう「科学」も、最高に面白い。「技」が高まることによって、創造性を発揮する余地が拡大していく、何て楽しい世界。

 私は、あらゆる分野を自由に飛び回り、極めつつ、自由に思いついたことを実現していけたら、と思いつつ、暮らしています。

 それでも誰かが求める役割を果たすことによって対価を得て生活するわけで、依頼者の皆さんとの「委任契約」は私を縛るほとんど唯一かつ最大のもの。そう、「他人との約束はしっかり守る」ことは、自由な自分を大切にすることの裏返しと心得て、日々の職務に励みたい、と思います。


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ayu15

生き物とものの違いを医学の人が話してくれました。興味深かったです。
http://blog.so-net.ne.jp/life-ayu/2007-11-10
by ayu15 (2007-11-26 21:26) 

 今、英語の授業で落体についての話(つまり物理学)を高1生に読ませているんですが、生徒だけでなく教える側も苦労してます。
 私自身は大学入試に文系のクセに物理と化学で受けた変人でして、物理は今でも好きなんですが。(あ、私は共通一次試験世代ですんで、理科2科目・社会2科目必須でした。社会は日本史と世界史でしたが、デキは理科の方が良かった。)
by (2007-11-27 21:02) 

確かに法律学の世界には、理系のようにワクワクするような成果が少ないかもしれませんね。大先生の説が有力説になったり、立法によって覆ったり。。。
しかし、外部から見みると、結構法律の世界もカッコいいと思います。
by (2007-12-02 19:50) 

hm

>ayuさん

 自分のなじみのない世界が広がるのは本当わくわくしますよね~
 記事興味深く読ませていただきました。

>shiraさん

 テストの点っていうのは,(取れる人には)理系科目のほうが圧倒的にとりやすいですよねー。
 私も,数学などとは違って,世界史・日本史については「なかなか点が取れない自分を楽しむ」みたいな心境でした 笑

>ISEさん

 そうですねー。法律学自体は,面白くないわけではないとおもいます。自分の「刑法体系」などを構築するレベルになればそれなりの面白さがあるんだと思います。
 私の場合どうしても,人間同士の社会の中に入っていくという志向がもともと強かったがために,理系より文系,法律学より法律実務…とすすんできましたが,時々,逆の志向が心に出てくることもあったりします。(人間って誰しもそういうもんでしょうね。)
by hm (2007-12-04 19:02) 

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