公立学校の式典での君が代のピアノ伴奏を拒否した音楽教諭の事件の最高裁判決があった。ピアノ伴奏強制を合憲として確定させた。

 教育現場における国旗国歌強制問題に対する私の基本的な考えは,過去の記事http://blog.so-net.ne.jp/h-m-d/2006-09-22のとおりだが,今日はちょっと違った切り口から論じてみたいと思う。

 少し,私独自の(特異な?)考えも含め,従来の国旗国歌問題の(例えば 教委 vs 組合)双方の代表的な議論とはいずれも違う論考になったが,読者の皆さんも一緒に考えていただければ幸いである。

1 音楽という行為のデリケートさ

 まず,私は,楽器の演奏や歌を歌うことがとても好きだ。この喜びは,自分で音を創り出す喜び,その際における快感というものに支えられる。