昨日の世界フィギュア、女子は安藤美姫さんの優勝でした。2位浅田真央さん。
心のそこから感動しました。以下、私のTV観戦直後の感想!
安藤さん、本当にこの一年間、いいチャレンジをしたなあ~
今年シーズンインのとき、安藤の体がえらくスリムになっていて、強い気持ちというのはこんなにも人を変えるものか、と一目見て思ったよ。
もともと素質や身体能力は∞で、だけど、どこか注意力散漫というか、肝心のところでポカミスが耐えなかった安藤の悪いところは、すべてあのトリノで出し切って脱皮したんだね。
才能やノリだけに頼らず、本当の意味で自分に向き合い直した一年だったんだなあと思う。
天才が、凡人と同じ姿勢でもがいてあがいて努力した一年だったんだなあ。
苦しかったろうなあ、でも、今までとまったく違う自分を感じて最も充実した一年だったんだろうなあ。
でも、神様は本当に残酷だと思った。
去年のGPファイナル、全日本。腸風邪に、肩脱臼…あいついで病気や怪我が安藤を襲った。
こんなにがんばっている人にこんな試練を…
そして浅田真央の存在。ハッキリ言って浅田に関しては、同世代に生まれたことが運命の皮肉というほかない。
演技構成の持ち点そのもので、安藤ですらどうしようもない高い壁だった…
だが、今日…
浅田やキムヨナのミスに助けられたのではない。
世界選手権の舞台でノーミスで二日滑れるほうがおかしいのだ。
浅田にしてもキムにしても、普通には、プレッシャーの中自分なりの良い演技をしたのだ。
そんななか、安藤は、乗り越えてきたものが違った、いや、さらに、ここにおいて、他の誰よりも強い何かを持っていたのだと思う。
安藤は天才。
でも、天才にとって一番つらいのは、その自分の才能の限界を実感させられること。
なのにそれに向き合い、その限界をどこまでも突き破ろうとする安藤は、本物のなかの本物のアスリートだ。
誰もが感じるだろうが、1年数ヶ月前くらいまでの、テレビに出てもどこかちゃらちゃらした感じの「大丈夫かいな」という印象の安藤は今はどこにもいない。
どこまでも道を極めんとする真剣なまなざしのアスリートがここに一人いるだけだ。
この世に生を受け、人生劇場を目一杯楽しむ姿、ここにあり。
安藤さん、おめでとう。