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映画公式 http://www.eikanhakimini.com
いよいよ,夏の高校野球,甲子園始まりました。
今年は第100回記念大会,初日から超満員です。
最近,アメトークの影響もあってか,甲子園の観客の入りが凄いですね。
私も大会初日,第三試合 慶應義塾vs中越の試合を観に行きました。
今年担当した司法修習生が慶應義塾高校の出身だった関係で,一緒に慶應アルプスに入れてもらいました。私も慶應関係者になりきって,慶應ボーイたちと肩を組んで応援しました。
試合は9回劇的なサヨナラ勝ちで,湧き上がるアルプスの中,野球観戦というか応援を堪能させてもらいました。
さてさて,続いて,本日は映画を観てきました。
これも縁あって知り合った方が製作に関わられた作品で,夏の甲子園の大会歌「栄冠は君に輝く」の歌詞を作った人の物語です。
「栄冠は君に輝く」の作詞は「加賀道子」とされているのですが,本当の作詞者はその夫の「加賀大介」であり,その「加賀大介」さんの物語です。
加賀大介さんは,野球が大好きな少年でした。
いつも裸足で野球をしていたのですが,あるとき足に傷を負ったのをそのまま処置しないでいたところ化膿して骨髄炎にまで悪化し,片脚の膝下を切断せざるをえなくなり,野球ができなくなってしまいます。
その後,加賀大介さんは文筆家になるのですが,昭和23年に朝日新聞社が夏の全国高校野球選手権大会の大会歌の歌詞を募集したところに応募します。
自身は野球ができないのですが,野球をしていたときの感覚,夢中で野球をする少年たちの姿などから一気に書き上げ,「栄冠は君に輝く」が誕生します。
理由(これは,興味ある方は本,映画などで)あって妻「加賀道子」名で提出したところ,見事,大会歌に選出されてしまったというお話です。
さて,ここからは私自身の話。
やっぱり少年時代は「野球」ほど魅力的なものはありませんでした。
昭和生まれの男子,山に囲まれた篠山で,やっぱり男の子の遊びはまず野球。
「習い事」とか正式のチームの野球と違って,水田に囲まれた運動場で,なんとか人数を集めて(それでも9人などはめったに集まりません)やる野球。
ファールフライを打ち上げてボールがフェンスを超えたら,水田にポチャリ。
みんなで裸足で水田をぬぷぬぷ歩いて(たまにカエルも踏んづけてしまいます),やっとボールを拾ってゲーム再開。
篠山の小学生だったときの友達の姿が懐かしく思い出されます。
灘高に入学した後,私も念願の「高校球児」になりました。
でも,甲子園に届かないどころか,余りに野球が下手だったのと,当時は色々興味が移って(「ロックバンドでもやった方がモテるかな」などと思って),一年生のときにやめてしまいました。
だから,甲子園でみる野球部員のまぶしさは,私には特にまぶしく見えます。
でも大人になっても「野球好き」はどうしても残っていて,弁護士になってから,神戸の弁護士会野球チーム「神戸ドルフィンズ」で今は毎週草野球をする生活です。
相変わらず下手ですが,いつかは好打・好守の「名内野手」になる,というのが趣味の世界の目標です。
「栄冠は君に輝く」の歌詞は,片脚を切断し野球をプレーすることが叶わなくなった加賀大介さんが書いた詩。
それだけに,「栄冠は君に輝く」は何も甲子園に出場できる球児だけに向けられた詩ではない。
あらゆる人に「栄冠は輝く」というメッセージなんだそうです。
もちろん,甲子園球児にも。
甲子園に届かなかった球児にも。
高校球児ではないけれども野球好きの人(私のような草野球のおっさん)にも。
野球が好きだけれども,実際にはプレーできない人にも。
それを取り巻く全ての人にも。
昨日もテレビの特別番組でやっていましたが,甲子園といえば,松坂大輔や松井秀喜らのスーパースター,池田高校・PL学園・大阪桐蔭などの滅茶苦茶強い学校,こういう「圧倒的なもの」を観る楽しみも,もの凄い魅力です。
ですが,一方で,甲子園に出ないけれども4000校を超える学校の野球部があって,それぞれの野球部員,マネージャーにそれぞれの物語があって,また,高校時代に部活や自分の活動に思い切り打ち込めた人もいればそうでない人もいる。
それは高校生だけでなく大人になってもみんなそう。
でもそれぞれに「物語」があるし,「栄冠」がある,という,加賀大介さんの,あらゆる人への想像力あふれる思いの詩だった,と知ったとき,涙が出るほど感動しました。
メジャーな映画でないので,どこで観られるかは公式HPで要チェックです。
普段よく目につく映画(「君の名は」みたいなメジャーなもの)以外にも,貴重な映画の世界があるのだなあ,と思います。
文化・芸術は目立つものだけでなく,生き続ける中に「宝物」を含むものだなあ,と感じました。
ああ栄冠は君に輝く~加賀大介物語~ 知られざる「全国高校野球大会歌」誕生秘話
- 作者: 手束 仁
- 出版社/メーカー: 双葉社
- 発売日: 2015/07/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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いよいよ,夏の高校野球,甲子園始まりました。
今年は第100回記念大会,初日から超満員です。
最近,アメトークの影響もあってか,甲子園の観客の入りが凄いですね。
私も大会初日,第三試合 慶應義塾vs中越の試合を観に行きました。
今年担当した司法修習生が慶應義塾高校の出身だった関係で,一緒に慶應アルプスに入れてもらいました。私も慶應関係者になりきって,慶應ボーイたちと肩を組んで応援しました。
試合は9回劇的なサヨナラ勝ちで,湧き上がるアルプスの中,野球観戦というか応援を堪能させてもらいました。
さてさて,続いて,本日は映画を観てきました。
これも縁あって知り合った方が製作に関わられた作品で,夏の甲子園の大会歌「栄冠は君に輝く」の歌詞を作った人の物語です。
「栄冠は君に輝く」の作詞は「加賀道子」とされているのですが,本当の作詞者はその夫の「加賀大介」であり,その「加賀大介」さんの物語です。
加賀大介さんは,野球が大好きな少年でした。
いつも裸足で野球をしていたのですが,あるとき足に傷を負ったのをそのまま処置しないでいたところ化膿して骨髄炎にまで悪化し,片脚の膝下を切断せざるをえなくなり,野球ができなくなってしまいます。
その後,加賀大介さんは文筆家になるのですが,昭和23年に朝日新聞社が夏の全国高校野球選手権大会の大会歌の歌詞を募集したところに応募します。
自身は野球ができないのですが,野球をしていたときの感覚,夢中で野球をする少年たちの姿などから一気に書き上げ,「栄冠は君に輝く」が誕生します。
理由(これは,興味ある方は本,映画などで)あって妻「加賀道子」名で提出したところ,見事,大会歌に選出されてしまったというお話です。
さて,ここからは私自身の話。
やっぱり少年時代は「野球」ほど魅力的なものはありませんでした。
昭和生まれの男子,山に囲まれた篠山で,やっぱり男の子の遊びはまず野球。
「習い事」とか正式のチームの野球と違って,水田に囲まれた運動場で,なんとか人数を集めて(それでも9人などはめったに集まりません)やる野球。
ファールフライを打ち上げてボールがフェンスを超えたら,水田にポチャリ。
みんなで裸足で水田をぬぷぬぷ歩いて(たまにカエルも踏んづけてしまいます),やっとボールを拾ってゲーム再開。
篠山の小学生だったときの友達の姿が懐かしく思い出されます。
灘高に入学した後,私も念願の「高校球児」になりました。
でも,甲子園に届かないどころか,余りに野球が下手だったのと,当時は色々興味が移って(「ロックバンドでもやった方がモテるかな」などと思って),一年生のときにやめてしまいました。
だから,甲子園でみる野球部員のまぶしさは,私には特にまぶしく見えます。
でも大人になっても「野球好き」はどうしても残っていて,弁護士になってから,神戸の弁護士会野球チーム「神戸ドルフィンズ」で今は毎週草野球をする生活です。
相変わらず下手ですが,いつかは好打・好守の「名内野手」になる,というのが趣味の世界の目標です。
「栄冠は君に輝く」の歌詞は,片脚を切断し野球をプレーすることが叶わなくなった加賀大介さんが書いた詩。
それだけに,「栄冠は君に輝く」は何も甲子園に出場できる球児だけに向けられた詩ではない。
あらゆる人に「栄冠は輝く」というメッセージなんだそうです。
もちろん,甲子園球児にも。
甲子園に届かなかった球児にも。
高校球児ではないけれども野球好きの人(私のような草野球のおっさん)にも。
野球が好きだけれども,実際にはプレーできない人にも。
それを取り巻く全ての人にも。
昨日もテレビの特別番組でやっていましたが,甲子園といえば,松坂大輔や松井秀喜らのスーパースター,池田高校・PL学園・大阪桐蔭などの滅茶苦茶強い学校,こういう「圧倒的なもの」を観る楽しみも,もの凄い魅力です。
ですが,一方で,甲子園に出ないけれども4000校を超える学校の野球部があって,それぞれの野球部員,マネージャーにそれぞれの物語があって,また,高校時代に部活や自分の活動に思い切り打ち込めた人もいればそうでない人もいる。
それは高校生だけでなく大人になってもみんなそう。
でもそれぞれに「物語」があるし,「栄冠」がある,という,加賀大介さんの,あらゆる人への想像力あふれる思いの詩だった,と知ったとき,涙が出るほど感動しました。
メジャーな映画でないので,どこで観られるかは公式HPで要チェックです。
普段よく目につく映画(「君の名は」みたいなメジャーなもの)以外にも,貴重な映画の世界があるのだなあ,と思います。
文化・芸術は目立つものだけでなく,生き続ける中に「宝物」を含むものだなあ,と感じました。