私も、ちらちらとニュース等に接していましたが、AKBの選挙結果が発表されたそうです。

 一位になった前田敦子さんという人は、さすがに、感じが良くて可愛らしいと思います。
 が、私も歳を取ったということなのか、他の人を見ても、感じが良くて可愛らしいように見えます。

 ともかくも、ファンの間、あるいは、投票権を持つ人の間では、とても盛り上がったそうです。
 知り合いに、「私にも投票権ってあるの?」と聞いたところ、「CDとかを買ったら、投票権がもらえるのですよ。」と教えられました。
 なんでも、応援したい女の子に何票も投票するため、CDを何枚も買う人もいるとか。
 すごいものです。

 
 しかし、思えば、投票行動というのは、それに関われば確かにわくわくしたり、主体的にモノを考えたり、興味を深くすることができます。

 思い出すのは、子どもの頃、プロ野球オールスターファン投票に、はじめて、ハガキで応募したときのこと。

 小学3年生くらいの時、「野球百科」みたいな子ども向けの本を読んでいて、オールスターファン投票は誰でも出来る、子どもでもできる、ハガキを所定の宛先に送ればよい、というのを見て、次の春が来たときに、一生懸命書いて出したのです。

 私は、めったに球場にいくことはないので、球場での投票というのは機会がないと思っていたので、ハガキで出せることを知って、大いに喜んでいたのです。

 私は、実に一生懸命考えました。
 半日は優につぶしました。

 ハガキに、鉛筆で何度も書いては消しての繰り返しでした。

 阪神ファンである自分がいます。

 でも、そもそも野球が好きなので、他球団でも優れた選手はちゃんと見極めていたい、という自分がいます。

 そして、ハガキの中に、「セ・パ 9ポジションずつ」として計18人を要領よく書くレイアウト能力が欠けている自分と(好きな選手1人だけでも投票できるのだと思いますが、せっかくだから全部出したかった)。

 「セ 3塁手 掛布雅之」だけはすぐに書けました。
 しかし、その上下の欄を書いたり、消したり。「篠塚は嫌いな巨人だけど、考えてみると、味があるなぁ。やっぱ、セカンドは」とか。
 
 よく考えてみると、パリーグの選手を余り知らないな、と思うと、新聞を何日分か引っ張り出してきて、「近鉄の大石って良い選手だなあ」などとつくづく感心してみたり。

 ということは覚えているのですが、果たして、グチャグチャに書いたハガキを本当に投函したのかどうか、それはよく覚えていません。
 

 とまあ、こういうわけで、「選挙」「投票」は一大イベントであり、お金がかかることでもありますが、普段と違って、じっくり考えるきっかけになり得るわけです。
 うまくすれば。

 それなので、確かに、「新空港を作るか」とか、「原発をどうするか」といった事柄については、直接民主制的制度(つまり住民投票)を積極的に活用するのも意義があるだろう、と改めて思いました。
 そのとき、その時点での多くの人の投票行動そのものが正しいかどうかは分からないのですが、多くの人が真剣に考えるきっかけを与えるということそのものにも大いに意味がありますね。
 もちろん、「選ばれた代議員によってじっくり議論する」(間接民主制)の良さも活かし、直接の住民投票の良さも活かし、良いところをミックスしてやっていくべきものでしょうけど。