ダーウィン展 http://darwin2008.jp/  に行ってきました。

 博物館にいくというのも、たまに行けば実に楽しいものです。

 ダーウィンが世界旅行をして、色んな土地の色んな生き物を見て考え、そこから着想して、考えを練り上げて、進化論・自然選択説を発表するに至るまでの経緯がわかりやすく展示されています。

 自然選択説というのは、強いもの・優れたものが生き残るという血も涙もない現象をいうように思われますが、ダーウィンの生き物への愛もまた垣間見られる展示でした。
 ついでにいえば、「自然選択説の誤用」という項目がちゃんとあって、ダーウィンの自然選択説を人間社会・経済にもそのまま持ってきて、社会的政治的主張として極端に弱肉強食を肯定する人がいるが、これは明らかな「誤用」である、という意味の指摘もなされていました。何事にも単純に「自然選択やからええねん!」という思考は違うよ、ということです。子どもたちがそういう間違いをしたら困りますから、よい指摘です。
 
 興味深かったのは、ダーウィンの進化論・自然選択説と、一見対立するかに見えるが実は両立する理論として存在する

中立進化説(木村資生)

の紹介。生物の遺伝のなかで、分子レベルで、有利でも不利でもない「中立」な変異が生じて、種の色んな多様性をもたらす(このあたりの私の説明は正確ではないかもしれません)という説のようです。多様性の中で対応力が生まれ、進化へと繋がる?そんなイメージでしょうか。

 大阪長居で9月21日までやっていますので、お近くの方、特にお子様がいらっしゃる方は行ってみられると面白いのではないでしょうか。