外野フライは怖いんです! [スポーツ!!]
テレビを見ていたら、何であんなもの落とすの?という風に見える外野フライ。
いや、あれは落とすものなのです。
怖いんです!
外野フライは怖いんです!
ボールはまっすぐ落ちてくるとは限りません。
ボールを追っかけているうちに足元がふらついて目線がぶれるかもしれません。
たまたま照明灯が目に入って、ボールが見えなくなることもあります。
ボールをグローブが捕らえた、と思った瞬間、グローブの「土手」(手のひら、手首近く)の部分にあたってはじくことだってあるのです。
しかも、フライは、捕る瞬間、みんながこっちを見ている。
それも「捕ったらエライ」と思って見ていない、「落としたらアホ」という視線でこっちを見ている。
恐怖です。
この恐怖の余り、ボールが落ちてくる瞬間、体が硬くなります。
腕の動きが止まると、ボールを弾く確率がグンと上がります。
以上は、私の野球経験(高校、草野球)を通じて一貫して感じることであって、これぞフライの真実と胸を張って言えることです。というか、ほとんどトラウマのレベルです。私にとっては。
さて、これは私がヘタッピだから、というだけのことではありません。
甲子園に出る高校球児でも、はたまた、プロ野球のプレーヤーでも、基本的には同じことで、特に上記後段のフライを捕るときのプレッシャーなどは、大舞台になればなるほど誰しも同じように感じるものです(そのはず、名選手になったことがないので分かりませんが、きっと)。
今までも、野球史の中で、「痛恨の落球」の記録は数え切れないくらいあります。
もちろんこの野球談義記事は、北京五輪での野球、日本の闘いぶりを受けてのものです。
色々いわれています。
「GG佐藤の守備がまずかった」
「いや、GG佐藤を本来のライトではなくレフトで起用した星野監督が悪い」
「星野監督の(投手起用等)采配全般が悪い」
「首脳陣が悪い」
「考えが甘すぎた」
「選手選抜が悪い」
「韓国との気合いの違い」
「審判が悪い」
「ダルビッシュが丸刈りにしたのが悪い」
「江草(阪神)を選出しなかったのが悪い」
云々かんぬん・・・
いいえ、そうではありません。(いや、当たっているものもあるでしょうが、もっと根本的なことが・・・!!)
まず、日本の敗因云々は後に回して、GG佐藤の落球(韓国戦)に関する限りで言えば、私の意見はこうです。
「あんなところにフライを打ち上げた打者が悪い!」
最悪です。フェンス際のフライですから追いついてもキャッチするのは難しいです、正直。フェンスが気になりますし。だけど、見た目には割と簡単に取れそうに見えます。これ、最悪のシチュエーションです。
こんなところに打たないで欲しい。
なぜ、フェンスオーバーの絶対にとれっこないホームランを打ってくれなかったのでしょう。
米国戦でのGGの落球に関しても、
「あんなところにフライを打ち上げた打者が悪い!」
間違いありません。センター、レフト、ショートの間に打ち上げるなど、迷惑このうえない。本当にいやです。実に難しいところですが、残念ながらテレビで見ると簡単そうに見えます。「落としたらかっこうわるい」平凡なフライと映ります。でも、難しいのです。本当に、こんなところに打つのはやめて欲しい。
実際、ショートが捕球態勢に半分入りそうになってから、どいてレフトGG佐藤に任せた。GGはもちろん「オーライ」「任せろ」と声をかけていたはずですが、本当にショートがどくかどうかは半信半疑。ショートがどいて「おっホンマに任された。やばっ!落としたらサイアク・・・」と思いつつグラブを出したが、無情にもグラブにボールは収まらず・・・
本当に、何でこんな中途半端なフライを打ち上げるのでしょう!バッター最悪~~~~
そして、日本チームがメダルを取れなかった原因はこれです。
「間が悪かった」
これに尽きるとおもいます。星野さんも、選手も悪くない。何をどうしていたって、メダルを取れたかもしれないし、取れなかったかもしれない。そんなもの。トーナメント戦なんですから、実力伯仲の上位4チームはどこが優勝しても全く不思議無い。
私の希望を言えば、こうでした。
「金メダルをとっても不思議はないが、4位でも不思議はない」という客観的状況をもっと真っ正面から捕らえたうえで、トーナメント一発勝負だから勝てばラッキー負ければアンラッキー、どう転んでも仕方ないが良いプレーをしよう、一つ一つの良いプレーをしてオリンピックを目一杯楽しもうという姿勢で、首脳陣も選手もオリンピックを楽しんで欲しかったな、ということです。
シーズンの野球に比べても、選手たちの笑顔が少なかったのが残念。(その中で、ヤクルトの青木選手は実に輝いて見えましたが。)
本当に選手も監督も、負けても、「申し訳ない」とか言わないでくれよ、と思います。一生懸命やったんだし、というか、そもそも別に俺のために戦ってくれているわけじゃないんだし、と。
でもそうやって「楽しむ雰囲気」があったら勝っていたか?といえば、それは分からない。どっち転んでも・・・の試合の結果、幸運に恵まれたらより上位にいけたでしょう、としか言えない。
私が考えるに、よりリラックスしてよいプレーができた可能性は高いと思うが、それで結果負けたときには「気合いがなってない」みたいなバッシングを受けるかもしれない。(でも「気合いが足りん」というのは誰でも言えるし、どうやっても結果が悪ければ言う人は言うので、そう言われるのを過剰に意識して縮こまるのが一番嫌だ、という風に思いますが。)
ところで、最近は高校野球でも、昔のような「悲壮感」みたいな雰囲気は余り感じられず、選手のいい笑顔が目につきます。
敗色濃厚な試合展開でも、その中で好プレーが出たら、本当に爽やかな笑顔を見せて選手が笑う。
勝者あれば敗者あり。勝っても今日の勝者であるだけ。負けても今日の敗者であるだけ。
明日に向かって精進しておればいつか報われるかもしれないし、「いつか」でなくてもそういう今が楽しい。
そんな感じの高校球児が増えてきたし、そういう現代の高校球児の姿が頼もしくも映ります。
だから、日本の野球界の未来は全く暗くはない!
五輪野球は正式競技から外れる。それもまあ仕方ないように思います。
だって、このあいだ「とくダネ!」で江本元投手(エモヤン)が言っていたけど、たとえば、野球のWBCと言っても、アジアの一次リーグでは、日本、中国、韓国、台湾しか参加資格が無い。たとえば、エモヤンは、一生懸命タイの野球ナショナルチームを指導しているのに、参加資格もない。そんなのおかしいだろうと。
「WBCで世界一を決める」って日本や韓国だけで盛り上がったって(実際、米国もシラケている。というか非協力姿勢の米国が最も・・・?野球の「本家」であれば、もっと、広める努力をしないものでしょうか。)、国際野球の発展にならないし・・・
何年か前、元阪神監督の吉田義男氏がフランスで一生懸命子どもたちに野球を教えていたのですが、たとえばこういう吉田さんのような地道な努力、野球の楽しさを広める努力がないとなあ・・・と。欧州の人たち、アフリカの人たち、中東の人たちが、本気で野球にのめり込むようにならなければ、「メダル」があっても、その価値は(例えばサッカー等と比べたら)半減でしょう。
ナショナルチームでの野球ってのも、サッカーくらいに面白く盛り上がるようになれば楽しいだろうなあ、と願います。
韓国、台湾あたりだけでなく、米国も本気になってやってくれれば。そして、世界各国のチームが本気になってくれれば・・・
いずれにせよ、本気の相手が少ないうちはまだまだ・・・WBCとか言っても、サッカーのワールドカップの大盛況とは程遠くて当然。
野球を自国企業の商売に生かすだけでなくて、もっと世界に「野球仲間」を増やしてみませんか?ヨッサン(吉田義男氏)や、エモヤン(江本元投手)のしたように・・・
さて、西武のGG佐藤選手。昨日は西武の試合に出て、外野フライも捕って、悪夢を払拭され元気な姿を見せてくれたようです。良かった良かった・・・
いや、あれは落とすものなのです。
怖いんです!
外野フライは怖いんです!
ボールはまっすぐ落ちてくるとは限りません。
ボールを追っかけているうちに足元がふらついて目線がぶれるかもしれません。
たまたま照明灯が目に入って、ボールが見えなくなることもあります。
ボールをグローブが捕らえた、と思った瞬間、グローブの「土手」(手のひら、手首近く)の部分にあたってはじくことだってあるのです。
しかも、フライは、捕る瞬間、みんながこっちを見ている。
それも「捕ったらエライ」と思って見ていない、「落としたらアホ」という視線でこっちを見ている。
恐怖です。
この恐怖の余り、ボールが落ちてくる瞬間、体が硬くなります。
腕の動きが止まると、ボールを弾く確率がグンと上がります。
以上は、私の野球経験(高校、草野球)を通じて一貫して感じることであって、これぞフライの真実と胸を張って言えることです。というか、ほとんどトラウマのレベルです。私にとっては。
さて、これは私がヘタッピだから、というだけのことではありません。
甲子園に出る高校球児でも、はたまた、プロ野球のプレーヤーでも、基本的には同じことで、特に上記後段のフライを捕るときのプレッシャーなどは、大舞台になればなるほど誰しも同じように感じるものです(そのはず、名選手になったことがないので分かりませんが、きっと)。
今までも、野球史の中で、「痛恨の落球」の記録は数え切れないくらいあります。
もちろんこの野球談義記事は、北京五輪での野球、日本の闘いぶりを受けてのものです。
色々いわれています。
「GG佐藤の守備がまずかった」
「いや、GG佐藤を本来のライトではなくレフトで起用した星野監督が悪い」
「星野監督の(投手起用等)采配全般が悪い」
「首脳陣が悪い」
「考えが甘すぎた」
「選手選抜が悪い」
「韓国との気合いの違い」
「審判が悪い」
「ダルビッシュが丸刈りにしたのが悪い」
「江草(阪神)を選出しなかったのが悪い」
云々かんぬん・・・
いいえ、そうではありません。(いや、当たっているものもあるでしょうが、もっと根本的なことが・・・!!)
まず、日本の敗因云々は後に回して、GG佐藤の落球(韓国戦)に関する限りで言えば、私の意見はこうです。
「あんなところにフライを打ち上げた打者が悪い!」
最悪です。フェンス際のフライですから追いついてもキャッチするのは難しいです、正直。フェンスが気になりますし。だけど、見た目には割と簡単に取れそうに見えます。これ、最悪のシチュエーションです。
こんなところに打たないで欲しい。
なぜ、フェンスオーバーの絶対にとれっこないホームランを打ってくれなかったのでしょう。
米国戦でのGGの落球に関しても、
「あんなところにフライを打ち上げた打者が悪い!」
間違いありません。センター、レフト、ショートの間に打ち上げるなど、迷惑このうえない。本当にいやです。実に難しいところですが、残念ながらテレビで見ると簡単そうに見えます。「落としたらかっこうわるい」平凡なフライと映ります。でも、難しいのです。本当に、こんなところに打つのはやめて欲しい。
実際、ショートが捕球態勢に半分入りそうになってから、どいてレフトGG佐藤に任せた。GGはもちろん「オーライ」「任せろ」と声をかけていたはずですが、本当にショートがどくかどうかは半信半疑。ショートがどいて「おっホンマに任された。やばっ!落としたらサイアク・・・」と思いつつグラブを出したが、無情にもグラブにボールは収まらず・・・
本当に、何でこんな中途半端なフライを打ち上げるのでしょう!バッター最悪~~~~
そして、日本チームがメダルを取れなかった原因はこれです。
「間が悪かった」
これに尽きるとおもいます。星野さんも、選手も悪くない。何をどうしていたって、メダルを取れたかもしれないし、取れなかったかもしれない。そんなもの。トーナメント戦なんですから、実力伯仲の上位4チームはどこが優勝しても全く不思議無い。
私の希望を言えば、こうでした。
「金メダルをとっても不思議はないが、4位でも不思議はない」という客観的状況をもっと真っ正面から捕らえたうえで、トーナメント一発勝負だから勝てばラッキー負ければアンラッキー、どう転んでも仕方ないが良いプレーをしよう、一つ一つの良いプレーをしてオリンピックを目一杯楽しもうという姿勢で、首脳陣も選手もオリンピックを楽しんで欲しかったな、ということです。
シーズンの野球に比べても、選手たちの笑顔が少なかったのが残念。(その中で、ヤクルトの青木選手は実に輝いて見えましたが。)
本当に選手も監督も、負けても、「申し訳ない」とか言わないでくれよ、と思います。一生懸命やったんだし、というか、そもそも別に俺のために戦ってくれているわけじゃないんだし、と。
でもそうやって「楽しむ雰囲気」があったら勝っていたか?といえば、それは分からない。どっち転んでも・・・の試合の結果、幸運に恵まれたらより上位にいけたでしょう、としか言えない。
私が考えるに、よりリラックスしてよいプレーができた可能性は高いと思うが、それで結果負けたときには「気合いがなってない」みたいなバッシングを受けるかもしれない。(でも「気合いが足りん」というのは誰でも言えるし、どうやっても結果が悪ければ言う人は言うので、そう言われるのを過剰に意識して縮こまるのが一番嫌だ、という風に思いますが。)
ところで、最近は高校野球でも、昔のような「悲壮感」みたいな雰囲気は余り感じられず、選手のいい笑顔が目につきます。
敗色濃厚な試合展開でも、その中で好プレーが出たら、本当に爽やかな笑顔を見せて選手が笑う。
勝者あれば敗者あり。勝っても今日の勝者であるだけ。負けても今日の敗者であるだけ。
明日に向かって精進しておればいつか報われるかもしれないし、「いつか」でなくてもそういう今が楽しい。
そんな感じの高校球児が増えてきたし、そういう現代の高校球児の姿が頼もしくも映ります。
だから、日本の野球界の未来は全く暗くはない!
五輪野球は正式競技から外れる。それもまあ仕方ないように思います。
だって、このあいだ「とくダネ!」で江本元投手(エモヤン)が言っていたけど、たとえば、野球のWBCと言っても、アジアの一次リーグでは、日本、中国、韓国、台湾しか参加資格が無い。たとえば、エモヤンは、一生懸命タイの野球ナショナルチームを指導しているのに、参加資格もない。そんなのおかしいだろうと。
「WBCで世界一を決める」って日本や韓国だけで盛り上がったって(実際、米国もシラケている。というか非協力姿勢の米国が最も・・・?野球の「本家」であれば、もっと、広める努力をしないものでしょうか。)、国際野球の発展にならないし・・・
何年か前、元阪神監督の吉田義男氏がフランスで一生懸命子どもたちに野球を教えていたのですが、たとえばこういう吉田さんのような地道な努力、野球の楽しさを広める努力がないとなあ・・・と。欧州の人たち、アフリカの人たち、中東の人たちが、本気で野球にのめり込むようにならなければ、「メダル」があっても、その価値は(例えばサッカー等と比べたら)半減でしょう。
ナショナルチームでの野球ってのも、サッカーくらいに面白く盛り上がるようになれば楽しいだろうなあ、と願います。
韓国、台湾あたりだけでなく、米国も本気になってやってくれれば。そして、世界各国のチームが本気になってくれれば・・・
いずれにせよ、本気の相手が少ないうちはまだまだ・・・WBCとか言っても、サッカーのワールドカップの大盛況とは程遠くて当然。
野球を自国企業の商売に生かすだけでなくて、もっと世界に「野球仲間」を増やしてみませんか?ヨッサン(吉田義男氏)や、エモヤン(江本元投手)のしたように・・・
さて、西武のGG佐藤選手。昨日は西武の試合に出て、外野フライも捕って、悪夢を払拭され元気な姿を見せてくれたようです。良かった良かった・・・
2008-08-27 16:22
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コメント(3)
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今回のオリンピックについて吉岡友治氏がこんなこと言ってます。野球・ヤワラちゃん・オグシオ・マラソン・サッカー・愛ちゃん・室伏など、カネもかけメディアも一生懸命煽った分野はことごとく目標に届かず、逆にフェンシングや陸上トラックなどカネもなくメディアが騒がなかった分野に成功があったと。これは日本的システムの限界と新しい時代の到来を予感してるかもと。
野球に関してはいろいろ言われてますけど、そもそも日本チームはどの選手もコンディションが良くなかったですよね。
それにしても、イ・スンヨプはまたしても韓国の英雄として株を上げちゃいましたね。私、彼はけっこう好きなんですよ。
by shira (2008-08-27 22:40)
悪者探し責任誰が取る?はもういいです。分析自体はいいんですけど・・・。
そう、間が悪かったんですよね。
by ayu15 (2008-08-28 08:05)
>shiraさん
ナイス・コメントありがとうございます。
新しい時代の到来・・・とすると、今後の国際大会はもっと面白くなるかなあ、という期待もありますね。
イスンヨプも含め韓国野球チームは金メダルで本当によかったなあ、と思いますね。WBCでは悔しい思いをしたはずですから。日韓対決という意味では、これで今後ますますアツくなる流れで、それはそれで盛り上がってよいなあ、とおもいます。
>ayuさん
コメントありがとうございます。
本当に。
オリンピックだから参加することに意義があるし、祭典だから楽しめればそれでいい。
スポーツマンシップにのっとって、最高の舞台で自分のベストを尽くしたら、アスリートにとってそれ以上の幸せもないだろうと思います。それでいいじゃないか、と。
結果やメダルはおまけみたいなもんだとおもいます。
by hm (2008-08-28 09:59)