「繋がらない権利」の真の実現とは? [くらしと安全(交通事故その他)]
前回記事に続いて、「繋がらない権利」の話をします。
時間外の業務連絡について、会社内でのルール作りを!という話でした。
じゃあ、例えばどんなの?というわけですが、連合は2020年に文書を出していて、その中で就業規則の例を次のように挙げています。
【連合の文書に挙げられる就業規則の例 引用】
第〇条(つながらない権利(勤務時間外の連絡))
1 会社は勤務時間外の従業員に対し、緊急性が高い場合を除き、電話、メール、その
他の方法で連絡等を行わない。
2 従業員は、勤務時間外の別の従業員に対し、電話、メール、その他の方法で連絡を
してはならない。ただし、緊急性の高いものはこの限りではない。
3 勤務時間外の従業員は、会社または別の従業員からの電話、メール、その他の方法
による連絡について、応対する必要はない。
4 会社は、会社または別の従業員からの電話、メール、その他の方法による連絡に
応対しなかった従業員に対して、人事評価等において不利益な取扱いをしない。
【引用終わり】
定めとしては、この例のような内容となるでしょう。
ただ、本当にその通りにできるか?実効性は?というところは、よくよく詰めていかなければ、絵にかいた餅になりかねません。
たとえば、4項の、応対しないことに対して、人事評価等において不利益な取り扱いをしない、というのは、定めとしては良いですが本当にそうなるでしょうか?
令和版の「24時間働けますか?」みたいな会社があったとして、夜間休日も返上でモーレツに社員が働くことによって、利益をあげている会社があったとします。
この場合に、就業規則では、上のように「時間外は、業務連絡に応対しなくてよい」「人事評価等において不利益な取り扱いをしない」と書いてあっても、
Aさん 夜間もメッセージなどの連絡に対応してバリバリ働いているように見える人
と
Bさん 夜間は応対しない人
とがいた場合、人事評価で、Bさんにマイナスをつけなくても、「Aさんはがんばっている」としてAにプラスが付くということがないでしょうか。
人事評価は相対評価という側面がありますから、この場合、Bさんが不利益に取り扱われたのと同じことではないでしょうか。
この場合でも、もし、Aさん、Bさんが実際に挙げている業績が同じであれば差をつけてはいけない、というのが上の就業規則案4項になりますが、本当にそうなるか?です。
もっといえば、夜間に来る連絡に応対しなくても、同じ業績を挙げれば評価も同じ、ということをAさん、Bさんの立場で「信じられるか?」という話になります。
そうなると、結局、上記のような就業規則を定めるだけでは足りず、
会社、経営者が、
「時間外はきっちりオフにしましょう」
「他人のオフを乱す行為は、一見熱心に働いているようにみえても評価しません」
というメッセージを明確に伝え、その考えを、各部署、人事評価をする立場の人からそうでない人までに浸透させていかなければ実現しません。
一方で、オンとオフの分け方も人それぞれで、「業務時間外でも自分は仕事のことを考えていたい」「寝るまで仕事をしたい」という人もいます。
そういう人から、時間が来たからといって、仕事を「取り上げる」のも、上手くいきません。それはそれで人を活かすことができなくなってしまいます。
ですので、そういう人には、「あなたが夜を徹して働いてくれているのはありがたい。」とちゃんと感謝を伝えたうえで、「しかし、業務時間外に休んでいる人のオフを妨げるのはNGです。それぞれの在り方を尊重しましょう。」というメッセージも伝えることになります。
こう考えていくと、「繋がらない権利」の実現と、それによる人材の活用には課題が多いです。
ですが、各職場の実情を踏まえたうえで、
・ 働く者のオフラインの時間を守る
・ それぞれのペースがあることを尊重する
という考えを基礎に、その職場や、その職場にいる働く者それぞれの個性に合ったルール作りについて、(感覚的なもの含めて)じっくり話し合ってみる機会は、経営者にとっても労働者にとっても決して無駄なものにはならないだろう、と思います。
時間外の業務連絡について、会社内でのルール作りを!という話でした。
じゃあ、例えばどんなの?というわけですが、連合は2020年に文書を出していて、その中で就業規則の例を次のように挙げています。
【連合の文書に挙げられる就業規則の例 引用】
第〇条(つながらない権利(勤務時間外の連絡))
1 会社は勤務時間外の従業員に対し、緊急性が高い場合を除き、電話、メール、その
他の方法で連絡等を行わない。
2 従業員は、勤務時間外の別の従業員に対し、電話、メール、その他の方法で連絡を
してはならない。ただし、緊急性の高いものはこの限りではない。
3 勤務時間外の従業員は、会社または別の従業員からの電話、メール、その他の方法
による連絡について、応対する必要はない。
4 会社は、会社または別の従業員からの電話、メール、その他の方法による連絡に
応対しなかった従業員に対して、人事評価等において不利益な取扱いをしない。
【引用終わり】
定めとしては、この例のような内容となるでしょう。
ただ、本当にその通りにできるか?実効性は?というところは、よくよく詰めていかなければ、絵にかいた餅になりかねません。
たとえば、4項の、応対しないことに対して、人事評価等において不利益な取り扱いをしない、というのは、定めとしては良いですが本当にそうなるでしょうか?
令和版の「24時間働けますか?」みたいな会社があったとして、夜間休日も返上でモーレツに社員が働くことによって、利益をあげている会社があったとします。
この場合に、就業規則では、上のように「時間外は、業務連絡に応対しなくてよい」「人事評価等において不利益な取り扱いをしない」と書いてあっても、
Aさん 夜間もメッセージなどの連絡に対応してバリバリ働いているように見える人
と
Bさん 夜間は応対しない人
とがいた場合、人事評価で、Bさんにマイナスをつけなくても、「Aさんはがんばっている」としてAにプラスが付くということがないでしょうか。
人事評価は相対評価という側面がありますから、この場合、Bさんが不利益に取り扱われたのと同じことではないでしょうか。
この場合でも、もし、Aさん、Bさんが実際に挙げている業績が同じであれば差をつけてはいけない、というのが上の就業規則案4項になりますが、本当にそうなるか?です。
もっといえば、夜間に来る連絡に応対しなくても、同じ業績を挙げれば評価も同じ、ということをAさん、Bさんの立場で「信じられるか?」という話になります。
そうなると、結局、上記のような就業規則を定めるだけでは足りず、
会社、経営者が、
「時間外はきっちりオフにしましょう」
「他人のオフを乱す行為は、一見熱心に働いているようにみえても評価しません」
というメッセージを明確に伝え、その考えを、各部署、人事評価をする立場の人からそうでない人までに浸透させていかなければ実現しません。
一方で、オンとオフの分け方も人それぞれで、「業務時間外でも自分は仕事のことを考えていたい」「寝るまで仕事をしたい」という人もいます。
そういう人から、時間が来たからといって、仕事を「取り上げる」のも、上手くいきません。それはそれで人を活かすことができなくなってしまいます。
ですので、そういう人には、「あなたが夜を徹して働いてくれているのはありがたい。」とちゃんと感謝を伝えたうえで、「しかし、業務時間外に休んでいる人のオフを妨げるのはNGです。それぞれの在り方を尊重しましょう。」というメッセージも伝えることになります。
こう考えていくと、「繋がらない権利」の実現と、それによる人材の活用には課題が多いです。
ですが、各職場の実情を踏まえたうえで、
・ 働く者のオフラインの時間を守る
・ それぞれのペースがあることを尊重する
という考えを基礎に、その職場や、その職場にいる働く者それぞれの個性に合ったルール作りについて、(感覚的なもの含めて)じっくり話し合ってみる機会は、経営者にとっても労働者にとっても決して無駄なものにはならないだろう、と思います。
「繋がらない権利」~時間外の業務メール、メッセージにルールを [くらしと安全(交通事故その他)]
誰も一人では生きられない。
なので、「繋がり」はとても大切なものです。
しかし、みんなが、365日、24時間、「職場から連絡が来るかも?」という意識で暮らすことができるでしょうか。
多くの人はNOだと思います。
(神戸むらかみ法律事務所 コラム)
「時間外の業務連絡」にルールを ~「繋がらない権利」とは何か~
https://kobem-law.com/news/column/340/
今は特に、仕事では「素早いレスポンス」が求められます。
私自身も、顧客に対しては、敏速なレスポンスを提供することをモットーにしています。
ただ、社外の取引先、顧客に対して、営業時間内において敏速なレスポンスを行うことと、働く人が24時間連絡にさらされていることとは全く別の問題です。
人が良い仕事をするために必要な要素。
職種や立場によっても違いますが、
・ 心身の健康。栄養、睡眠。
・ オフの時間は完全にリラックスすること。
・ そのうえで、やるときにはやる。そのための「集中力」を維持できる環境。
これらはとても大切な要素でしょう。
仕事によって、夜中も休日も動きのある仕事もあります。
また、大掛かりなプロジェクトなどは連日深夜労働をして仕上げる、ということもあります。
それがいけないわけではありません。
ただ、「業務時間外」の人が休めるようにする必要があります。
ですので、たとえば、
1 業務時間外のメール・メッセージは原則禁止
2 送るほうは送ってもよいが、上司・部下・同僚問わず、返信は次の業務時間開始後でよい
※ 特に、経営者や上司の側が「即レス」を求める圧力(無言のもの含む)をかけないように注意
3 「通知」が気になって休めない人には、業務時間外は「通知オフ」を推奨
などのルールを作ることが、労働者(あるいは経営者も)の心身の健康を守るために必要だと思います。
こうしたルールが欧米では「繋がらない権利」として法律にもなっています。
これから、こういうルールがきっちりしている会社でないと、若者に選ばれなくなる恐れがあります。
スマホを常時チェックしていなくても、スマホの存在が気になるというだけでも、目の前のことが楽しめなくなります。
せっかく、休日に家族と美味しい食事を食べていても、「上司からメールが来ていないか」と「心ここにあらず」では、幸せの機会を損失してしまいます。
私は、この「繋がらない権利」はじめ、デジタル時代でも、人が、そのときそのときに得られたものを集中して楽しんだり、目の前のことに打ち込んだりできる環境を確保できることがとても大切だと思っています。
こういう環境づくりにも「工夫」が必要な時代ですので、色んな人々の知恵を借りながら、それぞれの人ひとりひとりの「人間本来」、真の自由を取り戻すことを探求していきたいと思っています。
なので、「繋がり」はとても大切なものです。
しかし、みんなが、365日、24時間、「職場から連絡が来るかも?」という意識で暮らすことができるでしょうか。
多くの人はNOだと思います。
(神戸むらかみ法律事務所 コラム)
「時間外の業務連絡」にルールを ~「繋がらない権利」とは何か~
https://kobem-law.com/news/column/340/
今は特に、仕事では「素早いレスポンス」が求められます。
私自身も、顧客に対しては、敏速なレスポンスを提供することをモットーにしています。
ただ、社外の取引先、顧客に対して、営業時間内において敏速なレスポンスを行うことと、働く人が24時間連絡にさらされていることとは全く別の問題です。
人が良い仕事をするために必要な要素。
職種や立場によっても違いますが、
・ 心身の健康。栄養、睡眠。
・ オフの時間は完全にリラックスすること。
・ そのうえで、やるときにはやる。そのための「集中力」を維持できる環境。
これらはとても大切な要素でしょう。
仕事によって、夜中も休日も動きのある仕事もあります。
また、大掛かりなプロジェクトなどは連日深夜労働をして仕上げる、ということもあります。
それがいけないわけではありません。
ただ、「業務時間外」の人が休めるようにする必要があります。
ですので、たとえば、
1 業務時間外のメール・メッセージは原則禁止
2 送るほうは送ってもよいが、上司・部下・同僚問わず、返信は次の業務時間開始後でよい
※ 特に、経営者や上司の側が「即レス」を求める圧力(無言のもの含む)をかけないように注意
3 「通知」が気になって休めない人には、業務時間外は「通知オフ」を推奨
などのルールを作ることが、労働者(あるいは経営者も)の心身の健康を守るために必要だと思います。
こうしたルールが欧米では「繋がらない権利」として法律にもなっています。
これから、こういうルールがきっちりしている会社でないと、若者に選ばれなくなる恐れがあります。
スマホを常時チェックしていなくても、スマホの存在が気になるというだけでも、目の前のことが楽しめなくなります。
せっかく、休日に家族と美味しい食事を食べていても、「上司からメールが来ていないか」と「心ここにあらず」では、幸せの機会を損失してしまいます。
私は、この「繋がらない権利」はじめ、デジタル時代でも、人が、そのときそのときに得られたものを集中して楽しんだり、目の前のことに打ち込んだりできる環境を確保できることがとても大切だと思っています。
こういう環境づくりにも「工夫」が必要な時代ですので、色んな人々の知恵を借りながら、それぞれの人ひとりひとりの「人間本来」、真の自由を取り戻すことを探求していきたいと思っています。
「不寛容論」~アメリカが生んだ「共存」の哲学 新潮新書・森本あんり氏 [読書するなり!]
私は、リアルでも、ネット上でも「攻撃的な言葉」を見たくない気持ちが強い。
価値観は人それぞれだし、違う考えの人を人格攻撃するかのように攻撃するようなことは決してしてはならないと思う。
価値の多様性こそ、民主主義の前提である。
大抵のことは「攻撃せず」「怒らず」に、「見解の相違ですね」と紳士的に対応したい。
とはいえ、私でも、「これは許せん!」という風に思うこともあるし、また、もう一つ難しい問題が、「『価値観の多様性』を認めない考え方に対してはどうするか?」。
それも、考え方の違いとして、相手の立場を尊重できるか?
「寛容」ということについても、色々パラドックスがある。
たとえば、他人の不寛容を非難して、『寛容になれ』という。
しかし、これは、寛容を強制する、という不寛容になる。
などなど、考えれば考えるほど「寛容」は深いテーマ。
ということで、読んでみました。以下、読後の感想。
『寛容』というのが、漢字の雰囲気のように、大らかで気持ちいい、というものでは、実際にはなかった、という新大陸開拓時代の話でした。
ロジャー・ウィリアムズという、あらゆる宗教への寛容、先住民との共存を唱え実践した人の話が中心。
しかし、先住民の宗教、キリスト教の中でも他の宗派も否定せず、その在り方に介入しないというのは、すごく進歩的な在り方だ。
ところが実際それは全然心地よいものではなく、ウィリアムズ自身にとっても「ブチ切れ案件」が続出するし、市民社会秩序とぶつかり合いまくることになった。
やっぱ、人間相手なので、ムツゴロウさんみたいにあらゆる生き物と笑い合える感じには到底ならない。
こういう歴史も踏まえて、この本が分析するには、『寛容』とは、みんな違ってみんないい、みたいな単にいい感じのものでなくて、『最低限の礼節』がそのエッセンスである、と。
不愉快な隣人の行う不愉快な儀式があったとして、それを決して邪魔しない、その点において尊重する。
そういう忍耐を伴う『最低限の礼節』だという。
さて、現代において。
多様性、ダイバーシティの尊重は、本当の意味では『きれいごと』ではない。やっぱり、忍耐、不愉快との戦い、自分との戦い、自分がバージョンアップできるかの修行だ。
私も、正直言って、感性が9割くらいあう人とだけ時間を過ごす方が心地よいし、それで一生終わって何が悪いか、とも思う。
が、社会で生きるのは、現実、そうもいかない。
不愉快な隣人を排除し続けるのにも色々支障が生じる。
例えば、ビジネスなどは、どうしても嫌な人とだって付き合う必要があるのが常だ。
もともと人は『不寛容』なもので、『最低限の礼節』という意味での『寛容』は、色んな考え、立場の人がいる社会で『生きやすく』あるためのスキル、と理解しよう。
以上のようなことが実感とともに学べる本で、「社会で生きる」あらゆる人におすすめできる本です。
カルト宗教と自己責任論について [法律案内]
最近、安倍元首相殺害事件に関連して、旧統一教会のこと、また、カルト宗教の問題に取り組んできた紀藤正樹先生らの弁護士グループのことが報じられるようになりました。
旧統一教会に限らず、マイナーなものも含めて、カルト宗教や洗脳、マインドコントロールが背景にある事件はずっとありました。
弁護士をやっていると、紀藤先生ほどに専門的に取り組んでいない弁護士でも、ときどき接点にでくわすことがあります。
ちょうど10年前、紀藤先生の本を読んで感じるところがあったので、ブログ記事を書いていました。
2012年の記事 「マインド・コントロール」弁護士紀藤正樹先生著
https://h-m-d.blog.ss-blog.jp/2012-05-29
カルト宗教にはまるのも「自己責任」だ、という物の見方に対して、著者は、整理したうえで、その誤りを明確に指摘しておられます。
判断材料や、もっというと、判断力そのものを狂わされた状態の人に「自己責任」を問うことは、被害者に鞭を打つ論だということが、この本を読めばよく分かりました。
今、また改めて読みたい本です。
テレビでも報じられています。
今は、大学のキャンパスでも学生にチラシで注意喚起されています。
カルト宗教は、「カルト宗教の姿」をして近づいてくるわけではありません。
ボランティア活動やスポーツサークルの形、勉強会の格好をして近づいてきます。
そのうち「何かおかしい」という違和感を感じた時に、親や友達や、学校、カルト宗教や消費者問題を取り扱う専門家団体などに相談できれば、というところですが、元々孤独であったりする人がターゲットになりやすいところが難しいところです。
なので、政治家など影響力がある人が、反社会的な活動を行うような団体に「何らかの力」を与えるようなことは絶対に避けるべきことだということを、改めて思います。
安倍元首相が殺害されたこと。
もちろん、筋違いであり、許されざる犯行であるとともに、カルト宗教問題がまだ人を苦しめているという世情からくる被害であるという面もあります。
私自身も最近、カルト宗教の問題を聞く機会も少なくなっていて、こういう意識が薄くなっていたところ、今回の騒動で改めて思います。
人を不幸にする種、また、その反面に誰かが不当な利益を得るということが無くなるよう望みます。
旧統一教会に限らず、マイナーなものも含めて、カルト宗教や洗脳、マインドコントロールが背景にある事件はずっとありました。
弁護士をやっていると、紀藤先生ほどに専門的に取り組んでいない弁護士でも、ときどき接点にでくわすことがあります。
ちょうど10年前、紀藤先生の本を読んで感じるところがあったので、ブログ記事を書いていました。
2012年の記事 「マインド・コントロール」弁護士紀藤正樹先生著
https://h-m-d.blog.ss-blog.jp/2012-05-29
カルト宗教にはまるのも「自己責任」だ、という物の見方に対して、著者は、整理したうえで、その誤りを明確に指摘しておられます。
判断材料や、もっというと、判断力そのものを狂わされた状態の人に「自己責任」を問うことは、被害者に鞭を打つ論だということが、この本を読めばよく分かりました。
今、また改めて読みたい本です。
テレビでも報じられています。
今は、大学のキャンパスでも学生にチラシで注意喚起されています。
カルト宗教は、「カルト宗教の姿」をして近づいてくるわけではありません。
ボランティア活動やスポーツサークルの形、勉強会の格好をして近づいてきます。
そのうち「何かおかしい」という違和感を感じた時に、親や友達や、学校、カルト宗教や消費者問題を取り扱う専門家団体などに相談できれば、というところですが、元々孤独であったりする人がターゲットになりやすいところが難しいところです。
なので、政治家など影響力がある人が、反社会的な活動を行うような団体に「何らかの力」を与えるようなことは絶対に避けるべきことだということを、改めて思います。
安倍元首相が殺害されたこと。
もちろん、筋違いであり、許されざる犯行であるとともに、カルト宗教問題がまだ人を苦しめているという世情からくる被害であるという面もあります。
私自身も最近、カルト宗教の問題を聞く機会も少なくなっていて、こういう意識が薄くなっていたところ、今回の騒動で改めて思います。
人を不幸にする種、また、その反面に誰かが不当な利益を得るということが無くなるよう望みます。
原材料高騰での下請け「買いたたき」について [弁護士業について]
コロナ、ウクライナ情勢、円安で原材料がどんどん高騰しています。
私たちの暮らしの中でも、「値上げ」のお知らせをよく見るようになりました。
さて、ビジネスの現場でも、原材料が高騰しています。
ただ、そこには強弱関係があって、下請けの取引では、どうしても原材料が高くなっても、発注元(親事業者)が値上げさせてくれない、という話が出てきています。
これ、「下請法」に反する「買いたたき」に該当する可能性がある、ということを、事務所コラムで書きました。
コロナ・ウクライナ情勢による原材料高騰 と 下請法 ~原材料高騰による値上げを拒否することが違法になる場合も~
https://kobem-law.com/news/column/315/
親事業者、下請け事業者どちらの立場でも、下請法のルールをしっかり把握しておく必要があります。
経済情勢が大変なときですが、公平に負担を分かち合い、乗り切っていくことが求められます。
私たちの暮らしの中でも、「値上げ」のお知らせをよく見るようになりました。
さて、ビジネスの現場でも、原材料が高騰しています。
ただ、そこには強弱関係があって、下請けの取引では、どうしても原材料が高くなっても、発注元(親事業者)が値上げさせてくれない、という話が出てきています。
これ、「下請法」に反する「買いたたき」に該当する可能性がある、ということを、事務所コラムで書きました。
コロナ・ウクライナ情勢による原材料高騰 と 下請法 ~原材料高騰による値上げを拒否することが違法になる場合も~
https://kobem-law.com/news/column/315/
親事業者、下請け事業者どちらの立場でも、下請法のルールをしっかり把握しておく必要があります。
経済情勢が大変なときですが、公平に負担を分かち合い、乗り切っていくことが求められます。
オフラインの時間を大切に [くらしと安全(交通事故その他)]
4月に、久しぶりにメールのやりとりをした人(弁護士)のメールの「署名」について、とてもいいな、と思ったことがありました。
普段、多くの人がメールの最後に
***************************
神戸むらかみ法律事務所
弁護士 村上 英樹
〒650-0021
神戸市中央区三宮町1丁目1番1号
新神戸ビル9階
TEL 078(381)5821 FAX 078(381)●●●●
***************************
こんな感じの「署名」をすると思います。
大抵、メールソフトで、自分の「署名」を用意していますよね。
私が「とてもいいな」と思ったメールの送り主さんは、こういう住所、電話、メールアドレスなどの基本情報に続いて、
「このメールを受け取ったのが、あなたの『業務時間外』ならば、無理に返信しようとしないでくださいね。」
「ご自身のオフラインの時間を大切になさってください。」
という意味のメッセージを、署名に入れておられたのです。
これは素晴らしいと感じました。
メールを送る側は、送ろうと思ったときに送っておかないと忘れるので、夜中であっても休日であっても送るかもしれません。
が、受け取った側は、「見てしまった」以上、放置することに罪悪感を感じたり、返信しないとという義務感を感じたりしてしまうことがあります。
送った側も、そんな負担をかけるつもりはなかったのに、というパターンがあります。
仕事も、社内・社外問わず、
メール
チャットツール
SNS
を駆使して、24時間365日、常に連絡が来る(可能性がある)状態が多くなりました。
便利になった反面、自分の時間、プライベートの時間、心から休める時間が侵食されています。
それに対して、個人の休息時間を守り、心身の健康を守る動きもあります。
・ 繋がらない権利
業務時間外の社内連絡を禁止するルール
(欧米では法制化されています。)
・ 昨年来のiOSのバージョンアップ
「時間帯によって通知オフ」する機能をかなり細かく設定できるようになっています。
・ 各チャットツールの機能の進化
既読の表示が出るかどうかの選択
「軽いリアクション」で読んだことを示せるような機能追加
などなど。
「権利」「法制化」も必要ですし、テクノロジーによって人の休息時間を守れるようにする工夫も重要。
そのうえで、やっぱり、個々の場面で大切なのは
「相手の立場への想像力」
です。
そういう意味で、「オフラインの時間を大切に」というメッセージをメールの署名に入れる工夫は素晴らしいな、と感心した次第です。
自分も、相手も大切にしたい、そういうその方の価値観も伝わるので、名刺代わりのような「署名」という本来の機能からみても素晴らしいと感じました。
それにしても、本当に、「オフラインの時間」は貴重だと思います。
「スマホを触っていない」時間
というだけではなく、
「スマホの存在を全く意識しない」時間
を確保することが必要。
自分で意識して、たとえば、
野球をしてボールを無心で追う時間
山の中で、風や木の音に耳を澄ます時間
を確保するとともに、他人のそんな時間を邪魔しないよう、また、そんな時間を確保しやすいように配慮する工夫もしたいものです。
普段、多くの人がメールの最後に
***************************
神戸むらかみ法律事務所
弁護士 村上 英樹
〒650-0021
神戸市中央区三宮町1丁目1番1号
新神戸ビル9階
TEL 078(381)5821 FAX 078(381)●●●●
***************************
こんな感じの「署名」をすると思います。
大抵、メールソフトで、自分の「署名」を用意していますよね。
私が「とてもいいな」と思ったメールの送り主さんは、こういう住所、電話、メールアドレスなどの基本情報に続いて、
「このメールを受け取ったのが、あなたの『業務時間外』ならば、無理に返信しようとしないでくださいね。」
「ご自身のオフラインの時間を大切になさってください。」
という意味のメッセージを、署名に入れておられたのです。
これは素晴らしいと感じました。
メールを送る側は、送ろうと思ったときに送っておかないと忘れるので、夜中であっても休日であっても送るかもしれません。
が、受け取った側は、「見てしまった」以上、放置することに罪悪感を感じたり、返信しないとという義務感を感じたりしてしまうことがあります。
送った側も、そんな負担をかけるつもりはなかったのに、というパターンがあります。
仕事も、社内・社外問わず、
メール
チャットツール
SNS
を駆使して、24時間365日、常に連絡が来る(可能性がある)状態が多くなりました。
便利になった反面、自分の時間、プライベートの時間、心から休める時間が侵食されています。
それに対して、個人の休息時間を守り、心身の健康を守る動きもあります。
・ 繋がらない権利
業務時間外の社内連絡を禁止するルール
(欧米では法制化されています。)
・ 昨年来のiOSのバージョンアップ
「時間帯によって通知オフ」する機能をかなり細かく設定できるようになっています。
・ 各チャットツールの機能の進化
既読の表示が出るかどうかの選択
「軽いリアクション」で読んだことを示せるような機能追加
などなど。
「権利」「法制化」も必要ですし、テクノロジーによって人の休息時間を守れるようにする工夫も重要。
そのうえで、やっぱり、個々の場面で大切なのは
「相手の立場への想像力」
です。
そういう意味で、「オフラインの時間を大切に」というメッセージをメールの署名に入れる工夫は素晴らしいな、と感心した次第です。
自分も、相手も大切にしたい、そういうその方の価値観も伝わるので、名刺代わりのような「署名」という本来の機能からみても素晴らしいと感じました。
それにしても、本当に、「オフラインの時間」は貴重だと思います。
「スマホを触っていない」時間
というだけではなく、
「スマホの存在を全く意識しない」時間
を確保することが必要。
自分で意識して、たとえば、
野球をしてボールを無心で追う時間
山の中で、風や木の音に耳を澄ます時間
を確保するとともに、他人のそんな時間を邪魔しないよう、また、そんな時間を確保しやすいように配慮する工夫もしたいものです。
世界のルールトレンドを知る ~Rule Watcher~ [その他]
最近、情報収集に新しいサービスを利用し始めました。
株式会社オシンテックさんのRuleWatcher
https://www.osintech.net/rulewatcher-community です。
オシンテックさんは2018年設立のベンチャー企業です。
私の事務所(神戸むらかみ法律事務所)も、顧問としてサポートさせていただいています。
2022年4月11日の日経新聞(地域のチカラ)
「国際ルール収集、企業の海外展開後押し オシンテック」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF202YD0Q2A120C2000000/
日経でも取り上げられています。
これは画期的なサービスで、世界各国の行政機関、EU、研究機関の発表する「ルール」に関する情報を、AIが自動的に収集し、分類して見られるというものです。
たとえば、「個人情報保護」とか「労働者の人権」とか、テーマごとに世界のルールに関する動きが分かります。
言語はどうなるの?外国語ちゃうん?
ということなのですが、すべて、一旦は英語に翻訳されたうえで分類、整理されています。
もちろん、原語のサイトに飛ぶことができます。
実際、私が読むうえでは、ブラウザ(GoogleChromeなど)の「日本語に翻訳」機能を使って読んでいます。
たとえば、今、プライバシーの問題はとても重要です。
日本の個人情報保護法の改正も、欧州のルールの流れの影響がものすごく受けています。
これからどう変わるかを知る上でも、世界、特に欧州のルールの動向を見ておく必要があります。
このサービスでは、「昨日、アイルランド政府がこんな発表をした」という情報がほぼリアルタイムで把握できます。
ですので、このサービスで情報をたまに見ていると、日本に来る前の世界のルールの動きが分かり、その結果、
これから日本でどんな風にルールが変わるのか?
法律はどんな風にかわるのか?
企業が海外に進出、または、海外企業と付き合う場合は何に気を付けるべきか?
今、日本で裁判を戦う場合でも、使える「新しい発想」がないか?
のヒントを得られます。
私が弁護士になって以来のモットーは「分かってこそ法」というものです。
自分に関係する法、ルールをまず知って、自分や他人を大切にするために使えるようにする。
これが「法の支配」の本来の姿です。
このことを、世界規模で、しかもAIのテクノロジーを使って、これまでにないデータ収集力、スピードで実現するというのが、RuleWatcherですから、そのコンセプトにものすごく共感しています。
このサービスはPro版は有料ですが、情報の検索機能は無料で利用できます。
何らかの社会課題を解決したい!という方であれば、RuleWatcherに登録でき、世界のルール情報に触れることができます。
現在、法律家、研究者だけでなく、政府関係の方、民間企業の法務担当者やコンサルタントの方、学生さんなども多数利用されているようです。
それ以外の方でも、とにかく世界のルールトレンドを覗いてみることは、新聞・テレビとはまた違って面白いので、大変おススメです。
欧州委員会(EU)の発表や、カナダ政府の発表をリアルタイムで見るのは、ちょっとした海外留学、海外旅行気分も味わえます。
また、RuleWatcherは会員登録すると、RuleWatcherコミュニティ(Web上)に参加でき、参加者間で情報交換、交流ができます。
マンスリーマガジンのような記事もあります。
最新のRuleWatcherの記事で、私へのインタビューをしていただきました。
以下に引用します。
「高橋」さんが、RuleWatcherのこの記事のインタビュアー兼執筆者です。
(RuleWatcher「ルールウォッチャーズに迫る」2022年5月31日記事より引用)
【今月のルールウォッチャーさんは?】
今月ご紹介するのは、弁護士の村上英樹さん!
「職場環境」をキーワードに、早速ご関心を伺っていきましょう~
髙橋:それでは早速ですが、村上さんのご関心を伺っていきたいと思います。
村上さん:個々人の能力が最大限に発揮される職場環境づくりに関心を持っています。
これまでも、所属していた法律事務所で、業務の効率化やDXに取り組んできました。
技術的な改革により多くの人がクリエイティブな仕事に恵まれることと、
組織の在り方が個人の心の自由な動きを尊重する形に変わっていくことで、
人がより才能を発揮できる環境を広げていくサポートをしていきたいと考えています。
髙橋:なるほど。職場環境はすべての基本と考えると、広く他の社会課題とも繋がってきますね。RuleWatcherではどのような情報をチェックされていますか?
村上さん:Privacy protectionやUniversal Human rights、Beyond capitalism辺りですね。
髙橋:そのなかで、普段RuleWatcherが役立っている点や期待されていることがあれば教えてください。
村上さん:「日本でニュースになる」「日本の法改正の動きができる」それらよりも遥かに早く
「次に来る」トピックがわかることです。世界の一次情報をチラッと目にするだけで、感覚が変わるのを感じます。
今の関心事に労働者の「繋がらない権利(RIght to disconnect)」があります。
リモートワークが広がる一方で、24時間心が休まらず精神のバランスを崩す人が増えています。
メールや職場チャットといった便利なツールとの関係でも、人間を守るルールが必要と感じています。EUではこの議論がかなり進んでいると聞きますが、
日本でも間違いなく必要で、そのことに繋がる知見をRuleWatcherから得られるのでは、と期待しています。
髙橋:有難うございます。引き続き、有効な情報収集に役立てていただければ幸いです!
(引用終わり)
こんな感じで、これからの世界、これからの企業活動と人の生活の在り方、そのルールの共有などを支えていく、とても楽しみなサービスですので、その発展を期待しています。
私たち弁護士の仕事も、
「現在の法律をあてはめる」
だけでは足りません。
それが、
「本当に問題の解決、関係者の幸せになっているのか?」
という観点はとても大事で、それには広い視野が必要です。
そういう感覚は、人生経験、教養その他あらゆる自分が持つ要素を総動員するのですが、そこに、
「世界はどこに向かっているのか」
「(地球規模で)どんなルールを人々は求めているのか」
という視点をより強化できれば、自分の日々の活動にも役立つ、と感じています。
株式会社オシンテックさんのRuleWatcher
https://www.osintech.net/rulewatcher-community です。
オシンテックさんは2018年設立のベンチャー企業です。
私の事務所(神戸むらかみ法律事務所)も、顧問としてサポートさせていただいています。
2022年4月11日の日経新聞(地域のチカラ)
「国際ルール収集、企業の海外展開後押し オシンテック」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF202YD0Q2A120C2000000/
日経でも取り上げられています。
これは画期的なサービスで、世界各国の行政機関、EU、研究機関の発表する「ルール」に関する情報を、AIが自動的に収集し、分類して見られるというものです。
たとえば、「個人情報保護」とか「労働者の人権」とか、テーマごとに世界のルールに関する動きが分かります。
言語はどうなるの?外国語ちゃうん?
ということなのですが、すべて、一旦は英語に翻訳されたうえで分類、整理されています。
もちろん、原語のサイトに飛ぶことができます。
実際、私が読むうえでは、ブラウザ(GoogleChromeなど)の「日本語に翻訳」機能を使って読んでいます。
たとえば、今、プライバシーの問題はとても重要です。
日本の個人情報保護法の改正も、欧州のルールの流れの影響がものすごく受けています。
これからどう変わるかを知る上でも、世界、特に欧州のルールの動向を見ておく必要があります。
このサービスでは、「昨日、アイルランド政府がこんな発表をした」という情報がほぼリアルタイムで把握できます。
ですので、このサービスで情報をたまに見ていると、日本に来る前の世界のルールの動きが分かり、その結果、
これから日本でどんな風にルールが変わるのか?
法律はどんな風にかわるのか?
企業が海外に進出、または、海外企業と付き合う場合は何に気を付けるべきか?
今、日本で裁判を戦う場合でも、使える「新しい発想」がないか?
のヒントを得られます。
私が弁護士になって以来のモットーは「分かってこそ法」というものです。
自分に関係する法、ルールをまず知って、自分や他人を大切にするために使えるようにする。
これが「法の支配」の本来の姿です。
このことを、世界規模で、しかもAIのテクノロジーを使って、これまでにないデータ収集力、スピードで実現するというのが、RuleWatcherですから、そのコンセプトにものすごく共感しています。
このサービスはPro版は有料ですが、情報の検索機能は無料で利用できます。
何らかの社会課題を解決したい!という方であれば、RuleWatcherに登録でき、世界のルール情報に触れることができます。
現在、法律家、研究者だけでなく、政府関係の方、民間企業の法務担当者やコンサルタントの方、学生さんなども多数利用されているようです。
それ以外の方でも、とにかく世界のルールトレンドを覗いてみることは、新聞・テレビとはまた違って面白いので、大変おススメです。
欧州委員会(EU)の発表や、カナダ政府の発表をリアルタイムで見るのは、ちょっとした海外留学、海外旅行気分も味わえます。
また、RuleWatcherは会員登録すると、RuleWatcherコミュニティ(Web上)に参加でき、参加者間で情報交換、交流ができます。
マンスリーマガジンのような記事もあります。
最新のRuleWatcherの記事で、私へのインタビューをしていただきました。
以下に引用します。
「高橋」さんが、RuleWatcherのこの記事のインタビュアー兼執筆者です。
(RuleWatcher「ルールウォッチャーズに迫る」2022年5月31日記事より引用)
【今月のルールウォッチャーさんは?】
今月ご紹介するのは、弁護士の村上英樹さん!
「職場環境」をキーワードに、早速ご関心を伺っていきましょう~
髙橋:それでは早速ですが、村上さんのご関心を伺っていきたいと思います。
村上さん:個々人の能力が最大限に発揮される職場環境づくりに関心を持っています。
これまでも、所属していた法律事務所で、業務の効率化やDXに取り組んできました。
技術的な改革により多くの人がクリエイティブな仕事に恵まれることと、
組織の在り方が個人の心の自由な動きを尊重する形に変わっていくことで、
人がより才能を発揮できる環境を広げていくサポートをしていきたいと考えています。
髙橋:なるほど。職場環境はすべての基本と考えると、広く他の社会課題とも繋がってきますね。RuleWatcherではどのような情報をチェックされていますか?
村上さん:Privacy protectionやUniversal Human rights、Beyond capitalism辺りですね。
髙橋:そのなかで、普段RuleWatcherが役立っている点や期待されていることがあれば教えてください。
村上さん:「日本でニュースになる」「日本の法改正の動きができる」それらよりも遥かに早く
「次に来る」トピックがわかることです。世界の一次情報をチラッと目にするだけで、感覚が変わるのを感じます。
今の関心事に労働者の「繋がらない権利(RIght to disconnect)」があります。
リモートワークが広がる一方で、24時間心が休まらず精神のバランスを崩す人が増えています。
メールや職場チャットといった便利なツールとの関係でも、人間を守るルールが必要と感じています。EUではこの議論がかなり進んでいると聞きますが、
日本でも間違いなく必要で、そのことに繋がる知見をRuleWatcherから得られるのでは、と期待しています。
髙橋:有難うございます。引き続き、有効な情報収集に役立てていただければ幸いです!
(引用終わり)
こんな感じで、これからの世界、これからの企業活動と人の生活の在り方、そのルールの共有などを支えていく、とても楽しみなサービスですので、その発展を期待しています。
私たち弁護士の仕事も、
「現在の法律をあてはめる」
だけでは足りません。
それが、
「本当に問題の解決、関係者の幸せになっているのか?」
という観点はとても大事で、それには広い視野が必要です。
そういう感覚は、人生経験、教養その他あらゆる自分が持つ要素を総動員するのですが、そこに、
「世界はどこに向かっているのか」
「(地球規模で)どんなルールを人々は求めているのか」
という視点をより強化できれば、自分の日々の活動にも役立つ、と感じています。
クラウドを利用した「案件ファイル」共有を開始しました [弁護士業について]
4月から新しい事務所 神戸むらかみ法律事務所 で執務しています。
新しい事務所でやりたいことの一つとして、
「弁護士のサービス自体を未来型にしたい」
ということがあります。
その第一弾として、
・ テクノロジーを使って、依頼者の皆様にできるだけ、情報を速くお届けする
・ 依頼者の立場で、ストレスなく、必要な情報をいつでも見られるようにする
ために、クラウドサービス(Dropbox)を利用した「案件ファイル」共有サービスを開始しました。
弁護士が持っている「案件ファイル」を、依頼者の皆様も手元に持っていただき、ともに歩んでいくイメージです。
依頼者の方に「これからの世界で当たり前レベル」の便利さをいち早く、という思いです。
一方で、情報管理の「安全性」にもこだわり、検討を重ねたうえでの導入です。
情報管理の安全性へのこだわりは人それぞれですから、それぞれの感覚に応じて、極めて強度のセキュリティを確保したうえでの利用も可能ですし、そのやり方もお伝えしながら進めることができます。
もちろん、クラウドを利用すること自体を好まない方は、従来どおり(郵送、メールでの)情報共有をしていただくことで全く問題ありません。
どんなツールを使うかも、依頼者お一人お一人の自己決定です。
クラウド「案件ファイル」共有は、技術的には全く大した話ではなく、Dropboxを利用するだけですが、「弁護士と依頼者の関係でどのように便利に、かつ、安全に使うか」をある程度具体的に突き詰めなければ実践までいきません。
これが一見難儀にみえるので、まだ弁護士と依頼者の関係で利用される例は少ないようです。
が、あくまで依頼者の立場に立って考えれば、ここを一歩進める意義は極めて大きいはずです。
情報が速く得られること、整理されていることは、情報あふれ時の流れが速い現代で、人が自由に生きるために欠かせない要素ですから。
私たちのこの取り組みは、少しだけ先の、弁護士サービスの当たり前になると確信しています。
以下、
神戸むらかみ法律事務所webサイト トピックス https://kobem-law.com/news/292/ より
新しい事務所でやりたいことの一つとして、
「弁護士のサービス自体を未来型にしたい」
ということがあります。
その第一弾として、
・ テクノロジーを使って、依頼者の皆様にできるだけ、情報を速くお届けする
・ 依頼者の立場で、ストレスなく、必要な情報をいつでも見られるようにする
ために、クラウドサービス(Dropbox)を利用した「案件ファイル」共有サービスを開始しました。
弁護士が持っている「案件ファイル」を、依頼者の皆様も手元に持っていただき、ともに歩んでいくイメージです。
依頼者の方に「これからの世界で当たり前レベル」の便利さをいち早く、という思いです。
一方で、情報管理の「安全性」にもこだわり、検討を重ねたうえでの導入です。
情報管理の安全性へのこだわりは人それぞれですから、それぞれの感覚に応じて、極めて強度のセキュリティを確保したうえでの利用も可能ですし、そのやり方もお伝えしながら進めることができます。
もちろん、クラウドを利用すること自体を好まない方は、従来どおり(郵送、メールでの)情報共有をしていただくことで全く問題ありません。
どんなツールを使うかも、依頼者お一人お一人の自己決定です。
クラウド「案件ファイル」共有は、技術的には全く大した話ではなく、Dropboxを利用するだけですが、「弁護士と依頼者の関係でどのように便利に、かつ、安全に使うか」をある程度具体的に突き詰めなければ実践までいきません。
これが一見難儀にみえるので、まだ弁護士と依頼者の関係で利用される例は少ないようです。
が、あくまで依頼者の立場に立って考えれば、ここを一歩進める意義は極めて大きいはずです。
情報が速く得られること、整理されていることは、情報あふれ時の流れが速い現代で、人が自由に生きるために欠かせない要素ですから。
私たちのこの取り組みは、少しだけ先の、弁護士サービスの当たり前になると確信しています。
以下、
神戸むらかみ法律事務所webサイト トピックス https://kobem-law.com/news/292/ より
ラジトピ「4月から成人年齢が18歳に 弁護士に聞く、成人として身につけておきたい契約トラブル回避法」 [くらしと安全(交通事故その他)]
ラジオ関西のweb配信記事でコメントしています。
3月に、ばんばひろふみさんの番組に出たときにお話しした内容をもとにまとめていただいています。
https://jocr.jp/raditopi/2022/04/14/421057/
「大人になる」というのは素晴らしいことです!
ただ、民法の成人年齢になると、契約したものを原則として取り消すことができなくなります。
ですので、悪い業者にひっかかる、不本意な契約を結んでしまう、というおそれも出てきます。
ということで、改めて
・ 自分がわからない契約は結ばない
・ もし良くわからない契約を結んでしまった場合、お金を支払う前に、専門家に相談する
などのアドバイスをさせていただいています。
また、消費者被害は若者だけでなく、これまで、高齢者の被害も多くありました。
コツコツ貯めた1億円以上のお金を失ってしまった先物取引被害の例などもお話ししています。
ちょっと逸れますが、記事の中では、私の活動・抱負として、「働き方改革・DX」にも触れています。
働く者の自由が活きる、もっともっとベストパフォーマンスを追求できる、そんな世の中の実現に弁護士としてどう関わっていくか、などのことも話していますので、ご一読いただければ幸いです。
3月に、ばんばひろふみさんの番組に出たときにお話しした内容をもとにまとめていただいています。
https://jocr.jp/raditopi/2022/04/14/421057/
「大人になる」というのは素晴らしいことです!
ただ、民法の成人年齢になると、契約したものを原則として取り消すことができなくなります。
ですので、悪い業者にひっかかる、不本意な契約を結んでしまう、というおそれも出てきます。
ということで、改めて
・ 自分がわからない契約は結ばない
・ もし良くわからない契約を結んでしまった場合、お金を支払う前に、専門家に相談する
などのアドバイスをさせていただいています。
また、消費者被害は若者だけでなく、これまで、高齢者の被害も多くありました。
コツコツ貯めた1億円以上のお金を失ってしまった先物取引被害の例などもお話ししています。
ちょっと逸れますが、記事の中では、私の活動・抱負として、「働き方改革・DX」にも触れています。
働く者の自由が活きる、もっともっとベストパフォーマンスを追求できる、そんな世の中の実現に弁護士としてどう関わっていくか、などのことも話していますので、ご一読いただければ幸いです。
神戸むらかみ法律事務所 開所! [弁護士業について]
本日、「神戸むらかみ法律事務所」を開所しました。
ウェブサイト https://www.kobem-law.com
昨日あたりから続々とお祝いのお花やメッセージをいただき、沢山の方に支えられて今日があるのだなあ、と感慨深いです。
この感謝を、一人でも多くの皆様の幸福のために力になることで、お返ししていきたいと思っています。
【開業のご挨拶】
謹啓 春陽の候ますますご清栄のこととお慶び申し上げます
平素は格別のお引立てを頂き厚くお礼申し上げます
さてこの度4月1日より下記のとおり神戸むらかみ法律事務所を開業いたしました
これもひとえに皆様方の日頃のご厚情とご支援によるものと心より感謝している次第で
ございます
私は平成12年以来20余年にわたってこの神戸の地で弁護士活動をして参りました
その中で私が最も大切にしてきた価値は「自由」です
法の下で誰もが自由を享受し自分らしく幸福を追求できる社会
それをこの目まぐるしく変わりゆく世界の中人類の進むべき先を見通したうえで
個人ひとりひとりあるいはそれぞれの企業の課題を共に解決していくことにより
一歩ずつ実現していきたい
この思いで新事務所を開業いたしました
これまでに引き続き皆様方のご要望に誠心誠意お応えできるよう努力して参る所存で
ございます
何卒旧に倍してのご指導ご鞭擢の程よろしくお願い申し上げます
まずは略儀ながら書中をもってご挨拶申し上げます
謹白
令和4年4月
神戸むらかみ法律事務所
弁護士 村上英樹
ウェブサイト https://www.kobem-law.com
昨日あたりから続々とお祝いのお花やメッセージをいただき、沢山の方に支えられて今日があるのだなあ、と感慨深いです。
この感謝を、一人でも多くの皆様の幸福のために力になることで、お返ししていきたいと思っています。
【開業のご挨拶】
謹啓 春陽の候ますますご清栄のこととお慶び申し上げます
平素は格別のお引立てを頂き厚くお礼申し上げます
さてこの度4月1日より下記のとおり神戸むらかみ法律事務所を開業いたしました
これもひとえに皆様方の日頃のご厚情とご支援によるものと心より感謝している次第で
ございます
私は平成12年以来20余年にわたってこの神戸の地で弁護士活動をして参りました
その中で私が最も大切にしてきた価値は「自由」です
法の下で誰もが自由を享受し自分らしく幸福を追求できる社会
それをこの目まぐるしく変わりゆく世界の中人類の進むべき先を見通したうえで
個人ひとりひとりあるいはそれぞれの企業の課題を共に解決していくことにより
一歩ずつ実現していきたい
この思いで新事務所を開業いたしました
これまでに引き続き皆様方のご要望に誠心誠意お応えできるよう努力して参る所存で
ございます
何卒旧に倍してのご指導ご鞭擢の程よろしくお願い申し上げます
まずは略儀ながら書中をもってご挨拶申し上げます
謹白
令和4年4月
神戸むらかみ法律事務所
弁護士 村上英樹