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ネット犯罪・SNSイジメから子どもを守る! [くらしと安全(交通事故その他)]

 先日(11月21日,私の42歳の誕生日)、西宮市内の小学校に行って、保護者の方々を対象にタイトルのお題で1時間お話をしてきました。

 神奈川県座間市の9人殺害のニュースもあり、このテーマは今すごく重要な問題になっています。

 私もお話しするにあたって,書籍などを調べて,色々勉強して臨みました。

 午前11時からという時間帯でしたので,お母さん方が30名ほど聴いて下さいました。

 私たち大人からみて,子どもたちのネットの世界での活動が見えにくいけれども,それにどう関わっていくか?
 
 子どもたち自身の自主性,やりたいことを尊重しながらも,一方で,生命身体の危険もあるネット世界に対して,親は何が出来るか?

 皆さんとても熱心に聴いて下さいました。

 
 ネットの世界は危険だから子どもを余り近づけたくないなあ,というのが多くの親の本音。

 ですが,Twitterなどを介した繋がりというのは,現代の高校生などからすれば,もうネットというよりリアル(現実)での活動の領域,とも捉えられます。
 アカウントも用途によって1人が複数持つ,というのも当たり前の時代。

 そういう現状,また,今の現状さえもどんどん変化していく中で,「親子」がどうネット社会と向き合うのか?
 それを突き詰めて考えていくと,

親子,家族間のコミュニケーション

というのはものすごく大切だ,という考えに至ります。

 ネット利用のルールや,ネット上で子どもがどんな活動をするか,どんな人と交流しているかを話せる関係の大切さ。
 子どもが迷ったとき,親に相談できる状況の大切さ。

 根本は,ネット社会到来前と同じ,家族,親子の絆。
 そのうえに,現在特に大切なのは,親の側が,どんどん変わりゆく世界,子どもたちの在り方をよく見て,柔軟にものを考えて,子どもを見守ること,だと思いました。

 以下に,当日のレジュメ内容を掲載します。話しの助けにした簡略なものなので,これだけを見ても分かりにくいかも知れませんが,興味のある方はご笑覧ください。


【レジュメ内容】

「SNS犯罪・ネットいじめから子どもを守ろう!」

 

コンセプト

 SNS犯罪・ネットいじめから子どもを守るには?

  
 傾向 と 対策

    傾向 … SNS犯罪・ネットいじめ は
            どこで
            どのように 起こるのか?
            なぜ
                  
「ネットいじめ」は,今までの「いじめ」とどこが違うか?


対策 … 防ぐために親には何ができる?
(どこまで子どもの世界に入っていい?)


【傾向編】

§1 インターネット・SNSを舞台にした犯罪には何があるか?

1 ネットいじめ

  ハラスメント        意地悪,侮蔑的なメッセージを繰り返し送信

  誹謗/中傷 「噂」の流布

  仲間はずれ,無視      LINEなど 

2 プライバシーの侵害

子どもがSNS上に個人情報をアップしてしまう

他人の個人情報をアップしてしまう

第三者による悪用のおそれ


3 なりすまし

  被害者になりすまして,冒とくや不適切な画像をアップする

  子どもになりすまして,他の子どもに近づく


4 誘拐・性的暴行

SNSで知り合った人と会うことによる被害

裸の写真を送らせる手口もある

子どもの無知につけ込む

5 フィッシング詐欺・架空請求

  アダルトサイトなど


§2 子どもはどうやってインターネットで他人とつながるか?

1 携帯(スマートフォン)        パソコンも同じだが…

Web  →   掲示板
ブログ
プロフ(プロフィールサイト)
         
SNS  →   Twitter  
facebook
instagram
mixi

それだけではない 趣味のSNSアプリも多数
→ Lobi ゲームに関連するSNSもある
nana 音楽でつながるSNSアプリ 「歌い手」

cf 「私がLobiに入るまで」

  ゲーム(ソーシャルゲーム)
ex 「僕の甲子園ポケット」

  メッセージサービス  → LINE
messenger   など

2 ゲーム機

ニンテンドー スイッチ
       WiiU  
 
  プレイステーション
 
DS,3DS

 ※ いわゆるWifi環境下にあれば,全てネットに繋がっている。
 ※ ゲームとはいえ,他人と直でメッセージのやりとりをしている。

3 音楽機器
ipod touchなど


§3 「ネットいじめ」は「今までのいじめ」とどう違うか?


  不特定多数       ⇔     特定 少数

  匿名(にみえる)    ⇔ 人が特定される

圧倒的に早い      ⇔     比較的ゆっくり

24時間        ⇔     加害者に会わない時間は休止

被害の拡大∞      ⇔     一定の範囲

見えにくい       ⇔     見える


【対策編】

§1 予防のために何をすべきか?

1 親子でネット・スマホ利用のルールを決める

   利用するSNS
   公開する情報   …  知らない人にも見られている

   ネットで知り合った人に対して   
         個人情報(本名,電話,住所,学校など)を教えない
     会わない

   メッセージに注意(特に,ウェブサイトへのリンクのあるもの)
フィッシング詐欺の可能性あり

2 「設定」で危険を防ぐ

「子ども用」の機器          キッズケータイ,子ども用スマホ

「子ども用」のアカウント   ニンテンドーアカウント 子ども用
「見まもり」設定ができる

フィルタリングサービス        有害・危険サイトへのアクセスを制限

SNS・LINEの設定           初期設定では不十分なことがある

3 「パトロール」してもよい?

迷い
 「子どもの世界に親が介入すべきでないのでは…」
 「過保護では…」

しかし…
子どもの世界 = 昔の「路地裏」   とは全く違います!

ネットの世界 は まさに世界中,あらゆる種類の人と繋がっている!

  親がケータイチェック,SNSパトロールすることは「アリ」です。
  ただし,子どもが納得した上で。


§2 ネットいじめ(被害に合っているこども)の徴候

・ 電話に出ること,PCをつけることを突然嫌がり出す。

・ ケータイを頻繁にチェックしているのに,親が近づくと隠す。

・ 外出・登校を嫌がるようになる。

・ 夜中などに隠れて泣いている。

・ 「ものすごく」注意散漫になり,集中力が低下する。

・ 微熱・吐き気・腹痛・頭痛を訴えることが多くなる。 


§3 子どもが「ネットいじめ」に逢ったらどうする?

・ 子どもの話に傾聴。
「つらかったね」 共感
決して問い詰めない,時間を掛けて話を聴く。

・ 事実関係を紙にまとめる。

・ 証拠の整理
いじめメール LINE履歴 ブログの書き込み など
 → プリントアウトしておいておく(写真,スクリーンショットなどで)

・ 学校・担任に相談 
   落ち着いて

・ 外部機関への相談
弁護士
弁護士会 子どもの悩み相談

・ その後の生活
とにかく子どもに寄り添う
ネットとの距離感を見直す(一旦は全て休止ということも)
                                  

§4 掲示板などでの誹謗・中傷に対する対処(削除依頼など)        

1 サイトの窓口、ウェブフォーム・メールアドレスから連絡して、削除してもらう。

2 書面で(手紙などで)削除の請求をする

3 裁判所の命令を求める(仮処分)
→弁護士に相談


【資料】
 
参考図書

 ぎょうせい 「子どものスマホ・トラブル 対応ガイド」
       (全国webカウンセリング協議会理事長安川雅史著)


相談窓口一覧

いじめ(ネット含む)についての相談

 文部科学省「24時間子どもSOSダイヤル」(全国共通)
0570-0-78310

 兵庫県教育委員会(ひょうごっ子悩み相談センター)
0120-783-111 (毎日9時~21時)

 兵庫県警察本部(ヤングトーク)
0120-786-109 (月~金 9時~17時30分)


いじめや犯罪など人権問題についての相談

 法務省「子どもの人権110番」(全国共通)
  0120-007-110 (平日8時30分~17時15分)  

兵庫県弁護士会「子どもの悩みごと相談」
電話 078-341-8227
FAX 078-341-1779
(受付 平日9時~17時)


 

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コメント 2

ayu15

これはとても大事なことですね。

以前、ネット世論が問題になったとき「バーチャルだから・・・」という声が多かったのですがうちはその時から強い危機感を持っていました。書き込むのは生身の人間だからです。


「ネットいじめ」は「今までのいじめ」の違いの認識から進めて、ネットの声が現実に影響与えるこわさもみんなで考えていいと思います。

こういう題材はとても重視しているものなので
書き出すと止まらないのでこの辺でやめときます。

by ayu15 (2017-11-29 19:55) 

hm

ayuさん コメントありがとうございます。
 ネットへの向き合い方は,誰もが手探りですね。本に「こうしましょう」と書いてあることも,自分でよく考えないと使えません。
 おっしゃるとおり,みんなで考える,というのが何より大事でしょう。
by hm (2017-12-05 09:35) 

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